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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二十七章―双剣―#15
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出て弁明する権利がある!だから、そんな裁判は無効だ!!やり直しを要求する…!!」
唾を撒き散らして喚くビゲラブナに、微笑を湛えたままのシュロム=アン・ロウェルダが静かに口を開いた。
「今、皇都では────二人の皇子の話題で持ち切りでね」
だから何だ────とビゲラブナが叫ぶ前に、シュロム=アン・ロウェルダは続ける。
「皇都の危機を救った英雄と称えられるルガレド皇子と────この皇都を魔物に襲わせようとしたジェスレム皇子の話題で、ね」
「!?」
(ジェスレム皇子が────皇都を魔物に襲わせようとした…?)
「教会に魔獣が出現して、ジェスレム皇子が襲われた件は覚えているかな?」
そういえば、そんなこともあった────と思い出す。
ジェスレム皇子が襲われたとはいえ、報告されたのが“デノンの騎士”に魔獣が討伐された後だった上に、事が魔獣がらみだったので、自分とは無関係だと認識していた。
その翌日にヴァムの森に魔物の集落が見つかったこともあって、ビゲラブナの頭からすっかり消え失せていた。
「“デノンの騎士”に助けられ、教会から脱出したジェスレム皇子がね、叫んだんだそうだよ。『魔獣はファミラだけを狙うと言ったじゃないか。話が違う』────と」
そんな報告は受けていなかったビゲラブナは、目を見開く。それでは、まるで─────
「ジェスレム皇子のこの発言は、参拝に来ていた貴族だけではなく────騒ぎを察して集まっていた平民たちも聞いていたらしくてね。その直後にヴァムの森で規格外の魔物の集落が見つかって、そこに君臨していたのは異様な魔獣だったとなったら────関連付けるのは、当然というものだよ」
シュロム=アン・ロウェルダは、一度そこで言葉を切って笑みを深めた。
「あの騒動で、聖堂が半壊した上に、神託を賜るための貴重な魔術陣が失われてしまってね。皇妃一派は教会からの擁護を得るどころか、その責任を問われ────ベイラリオ侯爵家門のグラゼニ子爵家が魔獣によって護衛に至るまで殺されて、その場に居合わせた貴族が反皇妃派のアルゲイド侯爵家とドレアド伯爵家だったから、ジェスレム皇子の発言を揉み消すこともできなかったみたいだよ。
それで、一連の騒動はルガレド皇子による自作自演だとして罪をなすりつけようとしたんだけど────証人も物証も用意できなかったらしくてね。当然、うまくいくわけがない。それでも、世論だけでも何とかしようと噂を流したものの、まったくといっていいほど浸透しなかったんだよ」
その丁寧な説明に────ビゲラブナの中に、嫌な予感が這い上がって来る。
「君は緊急会議で500程度大した数ではないと宣っていたけれどね────実際は大した数で、魔物の群れは何とか殲滅できたも
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