密林の刺客
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と意見が衝突する事もあった。
悪魔元帥がテラーマクロと袂を分かちジンドグマを設立するとそれに従った。陰気なテラーマクロよりも陽気で豪放磊落な悪魔元帥の方が気が合ったからであった。
ジンドグマにおいて彼は四大幹部の一人として知られた。勇猛にして過激な人物として怖れられている。
「そしてアマゾンは今何処にいる?」
報告し目の前で直立不動の姿勢を取る戦闘員に尋ねた。
「はっ、アマゾンは連れの少年、及び若い女と共にプノンペンのホテルにおります。あのインターポールから来た男も一緒です」
戦闘員は敬礼し答えた。
「そうか、ホテルか」
鬼火司令は満面の笑みを浮かべた。
「すぐに行くぞ。アマゾンの首はわしのものだ」
杖を振りかざし周りの部下達に言った。部下達はそれに従い司令の後に続いて部屋を後にした。
「そうか、アマゾン狙われているか」
アマゾン達が泊まプノンペンのホテルの一室で役の話を聞き終えアマゾンは言った。
「はい。奴等の狙いは貴方の命です」
役は話を終えもう一度言った。
かってポル=ポト派は都市を破壊し尽くした。原始共産主義にとって都市なぞ不要であったからだ。それにより文化や経済は完全に崩壊した。
首都であったプノンペンはとりわけ酷かった。娯楽も芸術も何もかもが消え失せてしまったのである。廃墟も同然であった。
その傷跡は容易には癒されない。国を立て直すべき人さえ狂気の殺戮にさらされていたのだ。復旧はそれ程進んでいないのも実情である。このホテルも他の東南アジアのホテルから見れば信じられぬ程簡素である。しかしそれでもこの国では最高のホテルの一つである。
「東南アジアの基地は風見さんが完全に破壊しましたし中国での作戦も神敬介さんにより阻まれています。本来ならばこの国において作戦行動を取る予定は無かったのです」
「けどアマゾンがここにいるから奴等来た。アマゾンを倒す為に」
「はい、その通りです」
そう言うとアマゾンの顔を見た。細身で締まった顔つきである。
「アマゾン降りかかる火の粉は払う。悪い奴等が来るならそいつ等全部やっつける」
アマゾンは強い声で言った。その言葉に役は微笑んだ。
「そう言うと思いましたよ。流石はライダーです」
表情を戻した。真摯な顔になった。
「微力ながら協力させて頂きます。火の粉を払い悪を倒す為に」
「ありがとう。けど役さん何故アマゾンに協力する?インターポールの仕事だからか?」
「それもあります。そして・・・・・・」
言葉を続けようとしたその時だった。何者かがドアを蹴破って現われた。
「誰だッ!!」
現われたのは鬼火司令だった。
「貴様、鬼火司令か」
立ち上がる二人を見て傲然と言った。
「ほお、わしの名を知って
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