密林の刺客
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ているのだぞ」
キバ男爵が役を睨み付けた。
「それをわかっているから言っているのですが。何時でも破る事が出来る事がね」
「貴様、この者達の命が惜しくはないのか」
槍をまさひこへ突き立てる。
「それは大事ですよ。けれどもう取り返しています」
「何っ!?」
「ほら」
左手をかざした。すると二人を捕らえていた戦闘員達がもんどり打って倒れた。
「なっ・・・・・・!?」
「アマゾンライダー、今です」
言われるまでもなくアマゾンは動いていた。素早い動きで二人を救い出していた。
「貴様、一体何をした」
「念を飛ばしたのですよ」
キバ男爵に対し役は不敵に言った。
「念!?」
「そう。古武術には念をよく使う流派もあります。中国拳法でいう“気”の様な感じでね」
人間は誰でも多かれ少なかれ念を持っている。それを武術を通じて鍛えたものである。油断している相手ならば気絶させることも可能である。
「さて、これで人質は無くなりましたね。どうします?」
「ふん、そうなれば力で潰すまでの事」
槍をアマゾンへ向けて言った。するとドアの後ろの方から不気味な叫び声が轟いてきた。
「ガルルルルルルルーーーーーー」
ドグマの光線怪人ライオンサンダーである。右手には剣、左手には鉄の爪がある。
剣を振り回しつつアマゾンへ襲い掛かる。まさひことリツ子を役に託すとアマゾンは怪人へ向かっていった。
剣撃をかわす。飛び掛かり喉を食い千切らんとするが鉄の爪に阻まれる。その間にキバ男爵と鬼火司令は部屋から出る。
「待てっ!」
アマゾンと役は彼等を追おうとする。しかしその前にライオンサンダーが立ち塞がる。剣と爪で二人を牽制しつつ自身も部屋を退いていく。
「くっ、逃がすか!」
二人は追う。敵は上へ上へと逃れていく。
ホテルの屋上に出た。そこでキバ男爵も鬼火司令も向き直る。新たな戦闘員達がいた。
「誘い込んだという訳か」
「ふふふ、その通りだ」
キバ男爵は残忍な笑みを浮かべた。
「ここが貴様等の墓場になる。覚悟しろ」
戦闘員達が散る。それぞれ手に骨の槍を持っている。
「鬼火司令、そこでキバ一族の闘いをよく見ておくがいい」
「ふん、何をいまさら」
鬼火司令は忌々しげに言った。
「わしの戦力はもう無い。何故ここで貴様が手柄をたてるのを見なければいかんのだ」
「ほう、嫌と言うのか」
「この作戦わしは失敗した。戦力を立て直す為にもうこの国から撤退させてもらう」
「ふん、面白くない」
「ほざけ、ではこれで失礼する」
顔を手で下から上へ拭う様な動作をすると鬼火に変化した。そしてそのまま天へと飛んでいった。
「帰りおったか、つまらん奴だ。まあ良い、今は貴様の首が所望
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