密林の刺客
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おるとはな、殊勝な奴だ」
「ジンドグマの大幹部、その名を知らない者がいると思うか」
「ふっふっふ、その通りだ。ではわしの名をあの世でも広めてもらおうか。やれい!」
司令の号令が下されるとドアの後ろから戦闘員達が現われた。わらわらと二人を取り囲んだ。
「イイーーーーーーーーッ!」
叫び声を発し襲い掛かる。アマゾンと役は素手で彼等と闘い始めた。
生身であろうとアマゾンの闘い方は変わりはない。噛み付き、引っ掻く。野生のままの闘い方だ。
意外なのは役であった。拳銃だけでなく素手の格闘も得意だったのだ。それも独特の動きだった。摺り足で動き相手の懐へ当て身を入れる。攻撃を手の平で受けるか払うかし急所に攻撃を入れる。相手の力を利用し投げる。空手や柔道とはまた違った動きである。
「むう、古武術か」
日本には空手や柔道の他に独自の格闘技が存在する。それが古武術である。戦場での戦いから生まれたこの格闘技は多くの流派が存在する。素手のものだけでなく剣等武器を使用するものもある。流れるような動きをするものが多い。
「あの男は赤心少林拳だったが。つくづくわしは日本の格闘技と縁がある」
にやりと笑いつつ言った。
「この連中を連れて来て正解だったな。思う存分相手をしてやれ」
後ろから二体の怪人が現われた。ゴッドの女怪人ムカデヨウキヒとネオショッカーの毒蛇怪人コブランジンである。
「ケーーーーッ」
まずムカデヨウキヒが来る。ダーツを投げるとアマゾンに飛び掛って来た。中国の拳法の動きである。
それに対しアマゾンの闘い方は変わらない。噛み付き引っ掻く。だが流石に怪人には通用しない。
「ハッハッハ、そんなものが通用するか」
鬼火司令は笑った。怪人に指示を出した。
「変身する前に倒せ、さもないと面倒だ」
その指示にムカデヨウキヒは頷いた。アマゾンを掴むと窓へ放り投げた。
「アマゾン!」
役が叫ぶ。だがそれも空しくアマゾンは窓ガラスを割り外へ放り出された。
「ハッハッハ、これで手柄はわしのものだ」
高らかに笑う鬼火司令。だがそれには早過ぎた。
「ガゥッ!」
空中でアマゾンが叫ぶ。すんでのところで窓の縁に手を掛けた。
「アーーーーマーーーーゾーーーーンッ!!」
雄叫びの様な絶叫が響いた。叫びと共にアマゾンが部屋の中へ跳び戻った。
その姿は仮面ライダーだった。何と空中で一瞬のうちに変身したのだ。
「ケーーーーーッ!」
両手の鰭を素早く交差させる。激しい摩擦音が部屋に響き渡る。
「おのれっ、まさか一瞬で変身するとは」
鬼火司令は歯噛みした。攻撃を仕掛けた戦闘員が次々に倒されていく。
再びムカデヨウキヒが襲い掛かる。だが攻撃をかわされてしまう。信じ難い速さだ。
「ゲッ!
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