第九話 天使達の降臨その八
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。ここで特急が発進した。
「さて、じゃあ京都まで」
「遊んでいきましょう」
戦隊の面々は同じ駅にいる彼等には全く気付いていない。
「奈良って何か美味いものあったか?」
「柿の葉寿司?」
「何か他にはないかな」
「あるんじゃないの?」
聖杯のことも戦いのこともあまり考えてはいない。
「適当なお店に入って」
「それで行くか」
「そうよね」
そんな話をしながら動きだす光景を見ていた。
「じゃあ京都よさようなら」
「また来る日まで」
「何か寂しいですね」
先生も一緒にいた。
「もっといたい気もしますが」
「そうだけれどね。それはね」
小梅もそれに賛成する。
「名残惜しいけれど」
「この戦いが終わればまた来たいよね」
アラタもそれは同じだった。
「天界にいるのも悪くないけれど」
「まあそれも戦いの後で」
「楽しく行くか」
「そうよね」
こうして京都を後にする。そしてその後で急行も出発した。
「さあ、ビールでおじゃる」
「するめにゆで卵に」
「あとはポテトチップスもあるわよ」
七人の席にそれぞれ行儀よく座りながら楽しくやっていた。
「奈良まで少しだけれどな」
「それまでは明るく楽しく」
「そうしていくか」
「しかしな」
ドウコクは自分の酒を飲んでいた。彼も今は全くいらいらしていない。
「この連中と一緒にいたら飽きたりすることはないわ」
「ほんまですなあ」
アクマロはチョコレートを美味そうに食べている。
「この戦いは何かと楽しいことばかりです」
「俺にとってはどうでもいいことだ」
十蔵は一人刀を抱き座っているだけである。
「ただな」
「ただ。どうしたんだい?」
「この雰囲気も悪くはない」
こう薄皮に返しはした。
「落ち着くものだ」
「その通りじゃな」
「こうして皆で仲良くやるのがいい」
ヴァッフォとミゲラは楽しく飲みながら朗らかに笑っている。
「さて、それでは」
「いざ奈良に」
彼等もまた奈良に向かっていた。戦いの場はもう一つの古都に変わろうとしていた。そしてあらたなことが起ころうとしていた。
第九話 完
2010・3・14
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