第99話 リィンとエマ、再会せし暗殺者と歌姫
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、そしてエマのエアリアルで風を背中に受けて一気に加速した。
そして背後ですさまじい大爆発が起こったが俺達は無事に逃げることが出来た。
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「バカバカバカ!あんたと一緒にいたら命が幾つあっても足りないわよ!」
「無事に逃げれたからいいじゃないか」
「そういう問題じゃないでしょうが!バカ!」
「悪かったって……」
毛を逆立てて怒るセリーヌを宥めながら俺達は古い建物が並ぶ集落を進んでいた。
「ここは町だったみたいですね、人々が生活をしていたような面影が残されています」
「ああ、とっくに滅びているみたいだけどな」
先を歩いていたエマは古い建物に触れながらそう話す。
「ところでエマ、さっき君が感じた気配みたいなものは何処から感じたんだ?」
「向こうからします」
エマは自分が感じた気配がする方角を指差した、そこには立派な橋の先に大きな建物が立っていたんだ。
「あれはお城……王宮って奴かな?凄く立派な建物だけど……」
「リィンさん、その前に何かが倒れていますよ」
「行ってみよう」
エマが何かを見つけたようなので俺達は橋を渡って大きな建物の側に行く、するとそこには大きなカメレオンのような生き物が何か体に札を付けられて倒れていた。
「リィンさん、この魔獣から特異点を生み出している気配を感じます」
「コイツが……でも何で傷だらけなんだ?それにこの札は一体なんだ?」
「それは対象を金縛りにする護符だ」
「ッ!?」
俺は動けなくなった魔獣が傷だらけなのと体に張り付けられている護符を見て警戒をする。すると頭上から声が聞こえたのでそちらに視線を向けると……
「銀……!」
「久しぶりだな。リィン・クラウゼル」
大きな建物の上に以前戦った暗殺者『銀』の姿があったんだ。
「ふっ!」
銀は大きく跳躍すると俺達の前に降り立った。狙いはやはり俺か?
「あの魔獣はお前が縛り付けたのか?」
「ああ、奴が死ねばこの空間は消える、だから邪魔をされないように動きを封じさせてもらった」
銀は殺気を放ちながら静かに大剣の柄を握った。
「今度は失敗しない、確実に死んでもらうぞ」
「望むところだ!」
出会って早々に武器を構える銀、俺は直に太刀を抜いて戦闘態勢に入る。
「リィンさん、私も戦います!」
「エマ……分かった、援護を頼む」
「はい!」
エマも杖を構えて俺の横に並ぶ、一瞬迷ったが早くここを出るためには銀をどうにかしないといけない。ならエマに協力してもらった方が確実だろうと判断する。
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