第99話 リィンとエマ、再会せし暗殺者と歌姫
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ベールに来てからこんな事ばっかりじゃない!」
「セリーヌ、覚悟を決めましょう!」
「エマまで……こうなったら私も覚悟を決めてやるわよ!」
後ろから追ってくる魔獣を見てセリーヌも観念したようだ。
「行くぞ!!」
俺はせり上がって斜めになった岩場を使い大きくジャンプした、魔獣も大きな口を開けて俺達を追いかけてジャンプする。
「ガアアアアッ!!」
「残念でした、じゃあな」
「ガアッ!?」
魔獣は口を閉じて俺達を食おうとしたがそれを体をひねって回避する、そして魔獣の頭をジャンプ台にして更に大きく飛び上がった。
「はあっ!」
俺はワイヤーを伸ばして大樹の枝に引っ掛けた、そして枝の上を滑るように移動していく。魔獣は地面に叩きつけられて体をピクピクと震わせていた。
「あれで死なないとかどんだけタフなのよ……」
「でももう追いかけてこないだろう、さあ先に行くぞ!」
まだ生きていた古代獣の生命力に引いたセリーヌ、でもあの様子ならもう追いかけては来ないだろう。
俺はその後森林地帯を抜けて草原を駆け抜けていく。
「山から結構離れた草原まで来たけど特異点を生み出してる魔獣は見つからないな、まさかさっきの古代獣がそうだったのか?」
「いえ、それは違うと思います。魔女の感と言いますかなんとなくですが特異点を生み出している魔獣は分かるんです」
「猟兵の感みたいな奴か」
どうやらエマには特異点を生み出している魔獣が感覚で分かるみたいだな。流石に先程の古代獣を相手にするのは嫌だったから助かった……
「ッ!リィンさん、あちらの方角から何か感じました!」
「あれは古い都市か?」
エマが指を刺した方角には崖が有りその上に古い建物が並ぶ人が住んでいたような集落のような場所があった。
「よし、あそこに行ってみよう」
「えっ、どうやって行くのよ?高い崖の上にあるのよ?」
「あいつを利用させてもらおう」
俺は水場で首を下ろして水を飲んでいた大きな生き物に目を付けた。
「ちょっと、あんたまさか……」
「行くぞ!」
「待ちな……にゃあああっ!」
何かを察したセリーヌが俺を止めようとしたが俺は構わずに加速した。
「いっけぇぇぇぇぇっ!!」
そして古代獣の尻尾から体を登っていき首から頭まで滑っていく、そして頭の上で大きく跳躍した。
「キシャアアアアッ!!」
頭を踏まれた大型の古代獣が咆哮を上げて隕石を降らせてきた。リベールにも隕石を降らせる鳥の魔獣がいるけど威力は桁違いだな。
俺は隕石を予め駆除していたアーツのクロックダウンで速度を落とす
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