第99話 リィンとエマ、再会せし暗殺者と歌姫
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いつらも硬いのか!」
「この鋼のような皮膚……もしやあの魔獣は『古代獣』でしょうか?」
魔獣の硬さに俺が驚いているとエマが又聞きなれない言葉を呟いた。
「古代獣?なんだい、それは?」
「古代獣というのはかつてゼムリア大陸に存在していたという魔獣の種類です。その硬い皮膚はあらゆる攻撃を防ぎ地上を支配していたとお婆ちゃんの書庫にあった古い書物に書いていました」
「そんな存在がいたのか……おっと!」
飛び掛かってきた魔獣を回避しながらエマの説明を聞いていく。
「でも今はそんな古代獣なんて言葉は聞かないけど……レアな魔獣なのか?」
「いえレアとかじゃなくて今のゼムリア大陸には存在していないんです。かつて地上を支配していた彼らですが突然その姿を消してしまったんです、原因は定かではありませんが絶滅したとされています。隕石が衝突した余波で、氷河期という全てを凍らせる時代が来た、古代獣を凌駕する存在が現れ駆逐されていった……など様々な説があります」
「なるほどね、普段ならロマンがあって凄く興味が湧くけど今はそれどころじゃないな!」
俺はエマの説明を聞き古代獣という生き物の事を理解した。
「でもなんで絶滅したはずの魔獣が存在して襲ってくるのよ!?」
「さぁな、そんな事はこの空間に連れてきた結社に聞いてくれ」
セリーヌはなんで絶滅した魔獣が襲ってくるんだというが、俺に言われても分からないよ。
とりあえず攻撃が効かないのなら逃げるしかないな、俺は魔獣たちの攻撃を回避しながら途中にあった洞窟の中に逃げ込んだ。
「しつこい奴らね……あら、この匂いは……不味いのが来るわよ!」
「ああ、俺も殺気を感じた。エマ、捕まってろ!」
「えっ……きゃあっ!?」
俺はグリンブルボートの勢いを上げながら上にあった鍾乳洞にワイヤーを引っかけて大きく移動する、すると俺達が先程いた場所の地面から何か鋭い突起物が出てきて何かが姿を現す。
「マジかよ……」
それは先程の蜥蜴のような魔獣を遥かに凌駕する肉体を持った大きなドラゴンのような魔獣だった。血走った目でこちらを睨みつける。
「ゴォォォォォォオオオオオオッ!!!」
空気を震わせるような咆哮を上げると凄い速度で俺達を追いかけてきた。
「リィンさん、あれは肉食タイプの古代獣です!その獰猛さは先程の魔獣たちとは比べ物になりません!」
「ああ、絶対にこちらを食い殺してやると言わんばかりに殺気を放っているからな……!」
大型の魔獣はその巨体から想像もできない跳躍力を見せて俺達を押しつぶそうとした。
「ふっ!」
俺はボードを加速させて踏み付けを回避する、だ
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