第146話
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う事は…………」
「中に封印されているのは十中八九先ほど戦った使い手達でしょうね。そこに加えて4つではなく2つ、そして”想念”や巻き込まれた者たちの”縁”が深く関係しているこの”影の国”の性質を考えれば、あの2つの”封印石”には先ほどの4人の内の2人が誰なのか、リオンやカイル達でしたら既に気づいているでしょうね。」
現れた2つの”封印石”を目にしたナタリアは目を見開き、ジェイドは冷静な様子で推測を口にしてリオン達に視線を向け
「この石の中に父さんと母さんが…………へへっ、まさかまた父さん達と一緒に戦える時が来るなんて…………!」
「ふふっ、18年前のダイクロフトでバルバトスを撃退した時と違って、しばらく一緒に行動する事にもなるから、よかったわね、カイル。」
「つーか、せっかく”四英雄”全員と戦って勝ったんだからどうせならスタンさんとルーティさんだけでなく”四英雄”全員分の”封印石”を寄越して欲しかったぜ。そうしたら”四英雄”が勢ぞろいするのによ〜。」
二つの封印石を見つめて嬉しそうな表情を浮かべているカイルの様子をリアラは微笑ましそうに見守りながら指摘し、ロニは封印石が二つしかない事に対する不満を口にし
「……………………………カイル。僕の予想が正しければ、解放されるのは”現在のスタンとルーティではなく、18年前のスタンとルーティ”だから、絶対にあの二人を父や母と呼ぶな。」
(坊ちゃん………?)
「へ………?」
「それってどういう事よ、リオン?えーとスタンさんとルーティさんだっけ?その二人はカイルの両親なんだから、カイルが二人を父や母として呼んで当然じゃない。」
一方カイル達が喜んでいる中戦闘後考え込んでいたリオンはカイルに忠告し、リオンの忠告にシャルティエとカイルがそれぞれ不思議そうな表情を浮かべている中エステルは戸惑いの表情でリオンに指摘した。
「エステルったら、相変わらずおバカねぇ。リオンお兄さんの予想だと解放されるのは”今じゃなくて18年前のカイルお兄さんの両親”――――――つまり、”カイルお兄さんはまだ生まれていない所か、下手したらカイルお兄さんの両親は結婚していない――――――いえ、恋人同士になってすらいない”可能性だって十分に考えられるのよ?」
「そんな状況で件の二人がカイルが自分の息子と知れば、”未来”が変わる――――――つまり、かつてリオンやカイル達が阻止してきた”歴史の改変”を行ってしまう事になるかもしれないという事か。」
「本来両親となるはずだった二人がカイルの存在を知ることで、本来の歴史よりカイルが早く生まれる可能性もあればその逆もありえますし、最悪二人は結ばれず、カイルが生まれて来ず、その結果歴史が改変される事によってカイルが消滅するという
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