第62話
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としたらどうかしら?」
「…………ハッキング、ですか…………!?」
「たぶん、導力供給網のフローも含めて制御しているわね。意図的に、ランダムに制御することで偶然起きたトラブルに見せかけている。私の得意分野ではあるけど――――――なかなか狡猾でイヤらしいやり口だわ。」
アニエスに現在バーゼルで起こっている”異変”を説明したレンは意味ありげな笑みを浮かべた。
〜バーゼル理科大学〜
「…………ですが、流石に不可能ですよ。これだけの大規模な分散処理なんて。しかも導力供給網まで制御しているなんて現在の技術じゃそこまでは…………!」
「そもそも”導力”そのものが完全に解明されていない現象だからねぇ。あ、でも――――――」
「ええ――――――似たケースが近年あった筈です。」
同じ頃レンと同じ推測に気づいたカトルだったがある問題点にも気づき、カトル同様問題点に気づいていたエスメレー准教授だったがある心当たりを思い出し、カエラ少尉はエスメレー准教授の言葉に頷いた。
〜ホテル・イングレス〜
「あの”ヘイムダル決起”の前後――――――”現代技術ではあり得ない”、超大規模の分散処理から始まった”奇蹟”と”災厄”。まさかカルバードでも小規模とはいえ、似たようなことが起きているなんてね。」
一方その頃レンがアニエスにエスメレー准教授達の心当たりについて説明した。
〜バーゼル理科大学〜
「ええ――――――”当時の状況分析をしていた”マルドゥック社としても同意見です。」
「リゼットさん…………」
「…………やはり…………」
「ハッ、ようやく認めやがったか。決起の話は色々聞いているが…………どうにも気に食わねぇ状況だな。」
予想以上の状況の悪さにアーロンは表情を厳しくした。
「はい、決起に似てるといえばサルバッドでも…………」
アーロンの言葉に頷いたフェリはサルバッドでの”黄金の力”による暴徒化を思い返した。
「…………これが連中の”再現”かはわからねえがひとつ、明らかにすべき点がある。そんな並列分散処理を必要とする――――――言わば身の丈に合わないような研究をいったい”誰”がやってるのかってな。」
「回りくどいわね…………貴方達もとっくに見当はついてるんでしょう?」
「…………キャラハン教授…………」
ヴァンとカエラ少尉の会話を聞いていたカトルはキャラハン教授の研究室にあった最新の演算機器を思い返した。
「っ…………何をしてるんだ、あの先生は…………!?」
「…………うーん、ここ1,2年で人が変わっちゃった感じだったけど…………」
キャラハン教授を思い浮べたカ
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