九十二 VS木ノ葉
[9/9]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
かと思わせるほどの闇が一斉に、木ノ葉の忍びの視界を埋めたかと思うと、次の瞬間には、その場にはもはや蝙蝠一匹残ってやしなかった。
夜が、晴れる。
現実へと引き戻されたかのような青空の下、蜘蛛の巣の如く張り巡らされた鎖だけが鈍い光を放っている。
その鎖の中心。
獲物がいたであろう蜘蛛の巣は空白で、鎖が銀色に鈍い光を放つのみ。
まるで白昼夢を見ていたかのような錯覚に襲われる。
しかしながら獲物がいた証が其処には確かにあった。
鎖をつたう、赤。
確かに獲物がいたであろう証拠は、銀色の中で一際、異彩を放っている。
青空の下、沈黙が満ちるその場で。
鈍く光る銀に映える血が一筋。
音もなく、滴下した。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ