Side Story
少女怪盗と仮面の神父 55
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いったらありゃしないっ! 確かに、中性的で綺麗な子ではあるけど!」
(がっちりべったり? 男性に?)
「……衆道?」
「それ本人達には絶対言わないほうが良いわよ。修行徒時代、二人共本気で性犯罪の被害者になりかけてね。以来、アーレストはともかく、もう一人のほうが、その手の話に並々ならぬ嫌悪感を抱いているの。私が一般民の前で肌を曝す際どい女装をさせたせいだけど」
「さらっと酷い告白!」
「業腹な似合いっぷりだったわ」
「教会で何をやってるんですか、貴女??」
「友達とは遊びたいじゃない」
「遊びの定義をもう少し優しく、普通のものにしてあげましょうよ!」
「普通の定義はつまらないよ。人生、楽しまなくちゃ! 主に私が!」
悪魔だ。エルーラン王子の言葉は真実だった。
女悪魔が、アリア信仰の上層部に巣食ってる。
もしや、アーレストがたびたびミートリッテの顔を見て目を逸らしたり、微妙な表情になっていたのは、プリシラのこういう悪魔的所業のせいか。
ミートリッテとプリシラの顔を重ね。
別人だと判っていても直視できないほどに怖がっていた、と。
惨い。
(どこの誰だか知らないけど、女装させられた人……ご愁傷様です、って、そういえばお父様もミートリッテは十中八九ソッチ方面だ、ご愁傷様とか、物騒なセリフを呟いてなかったっけ……?)
嫌な予感に顎を持ち上げられて、プリシラの目をそろりと窺った瞬間。
「……っ……!」
自分と同じ顔なのに、思わず息を呑んでしまう妖艶さで微笑まれた。
どうしよう。
怖い。
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