第一章
[2]次話
トイプードルの毛色
ふわりの毛色を見てだ、彼女の家族である国咲家の息子でラーメン屋のチェーン店で働いている息子の洋介は母で主婦の百合子に言った。
「ふわりの毛の色って濃い茶色か」
「ダークブラウンね」
「ああ、けれどそうは言わないよな」
「アプリコットって言うみたいよ」
百合子は洋介に答えた。
「どうもね」
「そうなんだな」
「ええ、正式にはね」
「正式にはかよ」
「犬についての用語ではね」
「濃い茶色でいいだろ」
そのふわりを見つつ話した、今彼女はケージの中で座って家族を見ている、家族の話を聞いている様だった。
「別にな」
「ええ、別にね」
母も否定しなかった。
「家族の間だとね」
「それで通じるしな」
「実際そうした毛色だし」
「それでいいな」
「お母さんもそう思うわ」
「それぞれの業界で色々な専門用語あるな」
「ラーメン屋さんでもでしょ」
「ああ」
洋介はその通りだと答えた。
「何かとな」
「それで犬の毛色もね」
「専門用語があるんだな」
「そうよ」
実際にというのだ。
「これがね」
「そういうことだな」
「そう、そしてね」
それにというのだった。
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