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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
力を合わせて
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ですからね。
 唯一男性でISを扱える一夏さん、専用機を持っているのに所属国家が無い箒さん。さらに使用しているISはどちらも束博士が自ら手がけた第4世代型IS。それに加えてどちらも極めて短い稼働時間で単一仕様能力を開花させた。
 これは下手をすれば……ううん、どう転んでも世界に影響を与える。
 それにこの状況は既に世界に広がっているはずだ。福音を見つける際に監視衛星に見つかったと言うことは、ほとんどの国の衛星で、少なくともここにいる5人の代表候補生の国にはリアルタイムで見られているはず。

『おおおおおおおおおおおおお!』

 オープンチャンネルを通じて聞こえた雄たけびに顔を上げれば、一夏さんが『零落白夜』の刃を福音に突き立てたところでした。
 それでも止めには浅かったのか、一夏さんの首元まで福音は手を伸ばし……その手が届くか届かないかのところで……福音は動きを止めた。

 『零落白夜』の効果によりエネルギーを失った『銀の福音』がゆっくりと一夏さんから離れると自然落下を開始する。
 その途中でISのアーマーが解除されて、中から操縦者が落ちてくる!

「まずい!」

 一夏さんの位置からじゃもう間に合わない!
 周りの私たちもまともに動ける人なんて……

『全く、一夏はツメが甘いんだから』

 その声が聞こえると同時に、いつの間にか回りこんでいたシャルロットさんが操縦者を海面すれすれでキャッチしました。
 そう言えばシャルロットさんのISは一番被害少ないんでしたね。

「はあ……終わりましたね」

「ああ、終わったな」

 ラウラさんの厳しい顔は変わらないけど……今だけは終わったって考えてもいいんじゃないですかね。

「おーい! お前ら大丈夫か!」

 聞き覚えのある声に顔を上げると一夏さんと箒さんが寄り添って下りてくるところでした。
 『紅椿』の金色の粒子は既に無くなっていて、それで補助していたエネルギーが切れているのか動きがすごく鈍い。
 既に夕方を過ぎて黄昏時の光を反射して赤く染まった2機のISは何ていうか……お似合いでしたよ?
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