力を合わせて
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
を装填しながら答えます。
「そうは言っても二人とも」
「残念ながらもう終わりみたいですわね」
「え?」
後ろからシャルロットさんとセシリアさんに言われた声に顔を上げると確かにそうだ。さっきまで空を覆っていた光の弾は全て一夏さんに向かっていて私たちの方に来る物は無くなっていました。
一夏さんは善戦しているようですけど、福音に分厚い弾幕を張られて思うように近づけないでいるみたいです。
「セシリアさん、援護に回れませんか?」
「申し訳ありませんけど狙撃ライフル程度では……」
私の言葉にセシリアさんは狙撃ライフルのマガジンをシャルロットさんから受け取りつつ答えてくれました。『スターダスト・シューター』や『ブリッツ』の直撃でもダメージを与えられなかった福音に普通の狙撃ライフルの銃弾が通用するとは思えませんし……
「それにあの機動性では逆に一夏さんの邪魔をしかねませんわ」
そう言われて『ストライク・ガンナー』を改めてみてみると各部のスラスター、ブースターの損傷が目立ちます。参戦できてもあの2機の速度にはついていけないことは明白。下手をすれば誤射の可能性もあるとそういうことでしょう。
「打つ手無し……か」
「うん、悔しいけど僕たちは見てることしか出来ないみたい」
「くっ!」
シャルロットさんの言葉に箒さんが悔しそうに唇を噛み、その強さから血が垂れてくるのが見えた。
その途端……箒さんの体が光った!?
「え!?」
「な、何!?」
『紅椿』の展開装甲の隙間から赤い粒子に混じって金色の粒子が溢れ出し、その粒子が箒さんに纏わり突くことで箒さんが輝いているように見えたんだ。
「こ、これは……!?」
―『紅椿』のエネルギー再充填を確認―
エネルギーの再充填!? 何……それ! そんなの聞いたことない……! まさかこの金色の粒子が!
まさかこれって、『紅椿』の単一仕様能力? そんな、だって箒さんの『紅椿』の稼働時間なんてまだほんの1時間前後のはずですよ!?
そんなわずかな時間で単一仕様能力が発動するなんて一夏さんの『白式』以外で聞いたことが無い!
とするとやっぱり束博士自らが作ったって言うのが関係してる!?
「すまん! 私は行く!」
損傷のほとんどない箒さんが金と赤の粒子を散らしながら一夏さんの元へと飛んでいってしまった。
「はあ、何と言うか……」
「落ち着きがありませんわね」
「そうね」
「うん」
鈴さんとセシリアさんの言葉に私とシャルロットさんが同意します。声の聞こえなかったラウラさんの方を向くと、その顔は厳しい顔をしていました。
言いたいことは分かりますよ。皆言わないだけで内心思ってること
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ