ラッキーは無罪
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定である。
そうなったらあの人を助けることが……!
あの人のことだから、きっとただ笑って、大丈夫だよ、などと言ってこちらを誤魔化すかのように慰めると思う。
そんな笑いを見たくないのだ。
誤魔化しの笑ではなく、ただ
別にどこにでもある……そんな普通の笑みを……あの笑みを……
再び見たいからここに立っているのである。
それを自分のミスで
失くす気なんてありません……!
そう思い、気を取り戻し、無駄でも後ろに下がろうとして、剣神の体勢が変わった。
今までは、空中にまるで跳ねたかのような姿勢で、大剣を下に構えていたが、大剣を振り回し、自分の背の後ろに置き、左腕を前に出す。
そして、いきなり口を開いたかと思うと
「眼鏡委員長巨乳……! その胸、揉ませてもらうぜーーー!!」
一瞬で無理解の世界に叩き込まれ、そして、何故か感情とは別に目尻にじわりと涙が込み上がってきた。
あ、あれ……?
駄目ですよフアナ。
貴女はもう十分に大人なのです。それなのに、公衆の面前で涙を見せるだなんて、大人であり女でもある自分はしちゃ駄目ですよ。
でも、何故か込み上がってくる涙は止まる様子がない。
そして、目の前には物凄いいい笑顔をした変態が迫ってこようとしている。
自分はこういう存在をどういうのかを知っている。
勿論、ただの知識であり、そんな人物とは幸運にも出会った事はないのだが、まさか、こんな重要な戦場で出会うことになるとは思いたくなかった。
嫌だ、離れたい、近づきたくないという思いが増大し、しかも、さっきの全裸によるストレスもあって遂に臨界点に達してフアナは口を開けて、怯えを隠さずに叫んだ。
「レイパー……!」
瞬間、熱田の剣に加速の光が伴い、疾走し、フアナと激突しようとした。
「いきなり、何、問題発言かましてやがる……!」
余りの台詞に思わず、加速の後に叫んでしまう。
そして、胸を狙っていた左腕はそのまま貫手で相手を気絶させるつもりで放ったのだが
「……んん?」
左手が何かに包まれている。
うむ、まるで人肌のごとく暖かく、マシュマロを超えるような柔らかさ。
間違いなく、オパーイである。
いや、だが……
なーーんか、ちょっとちっせぇ気が……
いや、別にこれはこれで大きい。
少なくとも、アデーレよりは五倍くらいでかいオパーイである。うむ、実に研鑽されているオパーイだぜ。
だが、俺ビジョンで見た眼鏡委員長系の胸は、これよりももう少しでかいはずであると揉みながら、ふと自分が何故か目を瞑っているという事実に気付いた。
はて? 何で俺は戦闘中に目を瞑るという愚行をしているのだろう。
まるで、これでは現実から逃避しているように思え
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