暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺達の青春ラブコメは間違っている。
第三章
そして桐山霧夜は覚えていられない。
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
女なのが恥ずかしいのなら俺が相手になるよ?ほらよく言うじゃん、処女なんて(どぶ)に捨てちまえって。それなら俺は童貞卒業できるし君は恥ずかしい思いをしなくてすむよ?君は一生後悔するし死にたくなるかもだけど...ま、俺には関係ないよね。それに比企谷にビッチって言われて否定してたけど俺は君みたいな価値観を持ってる人こそビッチだと思うんだ、このビッチ」
「...そこまで言う必要があるの?」
 その場にいる全員から白い目で見られた。なんだよそれ...。
「雪ノ下さんにしては珍しいよね。俺はこのくらい言うと思ったんだけど...。それに俺の言ったことはそこまで間違ってないよ。実に効率がいい。両者にメリットがあるじゃないか。...あれ、もしかして俺って天才か何かなのかな?それと雪ノ下さん、君は自分の価値観を他人に求めるのは諦めなよ。由比ヶ浜さんは自分の価値観で処女が恥ずかしい事だと言ったんだ。彼女がそう思っているなら奉仕部らしくそれを助けるべきじゃないかなぁ?...あ、ゴメンね由比ヶ浜さん、話が長くなって。俺も初めてだからよくわからないけど...『《優しくするよ?》』だから『《さぁ、早く服を脱いで?》』」
 俺は爽やかな笑顔を怯える由比ヶ浜さんに向ける。俺の笑顔を相手がどう思うかは気にしない。
「...い、嫌だよ、怖いよ」
『《え?》』
 よく聞こえないなぁ。
「...は、初めては、好きな人が良いのっ!気持ち悪いのは近寄らないでっ!」
「うん、わかったよ。君がそう言うならそれが良いんだ。ちなみに俺は好きな人とかよくわかんないから誰でも良かったんだけど...。あ、もう安心していいよ?誰かさんと違って俺は自分の価値観を他人に押し付ける趣味はないから、ね?怖い思いをさせてゴメンよ。もしまだ君が不快なら警察を呼んでくれてかまわないよ?すぐにドロンしちゃうけどね♪俺はただ君が他人の目を気にして絶望に打ちのめされてしまうのを見たくなかっただけなんだ。君が許してくれるなら何事もなく終わるんだけど...まぁ、俺が全部悪かったからね。一生一人になってもかまわないよ。女の子が苦しむのを黙って見ているほど俺は忙しくないんだ」
「...理由が最低ね。結局はただ暇だったからじゃない。...由比ヶ浜さん、警察に通報するのが正しいわ」
「...え?あ、良いの。その人の言うこともわかるから...。怖かったしキモかったけど、間違ってない気がするの...」
 意外な反応だった。決心はしてたんだけど、全てから忘れられることもかまわないと思ってたんだけど。気持ち悪くても間違ってない、俺にとって最高の誉め言葉だった。この人は、優しいんだろうな。少し嬉しいと思ったよ...。でも「ありがとう」と言うべきなのだろうか?俺は悪かったかもしれない、でも間違ってないのなら「ありがとう」はいらない。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ