第三章
そして桐山霧夜は覚えていられない。
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な。面白いとこだけどちょっくらコーヒー買ってこよ。...ちなみに本屋の前の自動販売機のなぁっ!
「...なんで目逸らすのよ」
「そんなだから、ヒッキー、クラスに友達いないんじゃないの?キョドり方、キモいしって、わきゃあ!」
『くそっ、なんで足伸ばすっ!』
躓いた。なんで躓いたかと言うと、気配を遮断するには目を瞑るのが一番楽だから。
そのため前方不注意で由比ヶ浜さんの足に引っ掛かってしまった。
「いつの間に由比ヶ浜さんの背後に!由比ヶ浜さん!その男を抑えつけて!」
「え、ちょっと何なのこの人?...え、えいっ!」
くそっ逃げられねぇ...。流石だな雪ノ下。女の子の胸をこんな風に利用するなんて!逃げられるわけがない!
俺の身体全体には由比ヶ浜の胸が...っておい!何カップあるんだよ?下手したらE...いやFと見た!
「雪ノ下さん!この人何なの?」
できれば「誰?」と聞いてほしかったなぁ...。
「その男は桐山霧夜。あなたと同じF組よ」
「え、こんな人知らないよ?」
うん、知ってる。言わなくていいよ。そして知っても忘れる。
「そして奉仕部のメンバーの一人よ」
「ええぇ...気持ち悪い」
嫌そうな顔で拒絶された。...だから辞めさせろって何度も言ってんじゃん!
「なぁ、そういえばさっき俺のことキモいって言ったか?」
「ん、どうした比企谷、急に?...ああ」
さっきから由比ヶ浜の目は汚いものを見る...比企谷を見る女子の目だった。ちなみに俺は見られん。もちろん女子以外からも...。まぁ、俺のことはいいさ、言いたいのはこの女、きっとサッカー部の連中とかとよく群れてる女子共の一人なんだろうってこと。つまり俺たちの敵。
比企谷からしたら気を使って損したというところだろう。
「...このビッチめ」
比企谷が小声で毒づくと由比ヶ浜が比企谷に噛みついてきた。
「はぁ?ビッチって何よっ!あたしはまだ処―う、うわわ!な、なんでもないっ!」
由比ヶ浜は一人でなんか言い出して、勝手に赤面して、ばさばさ手を動かして今しがた口にしかけた言葉を掻きけそうとする。ただのアホの子だった。ビッチって言ってゴメン。でもしょうがないよね。俺ってばゴミ野郎だからさ...。そして俺がゴミ野郎なのはゴミを産み出した君たちが悪い!だから本当は俺が謝る必要はない!Q?E?D 証明終了。俺は屑かよ。いや、それ以下だよ。まぁ、いいや、どうでもいい。
「別に恥ずかしいことではないでしょう。この年でヴァージ―」
「わーわーわー!ちょっと何言ってんの!?高二でまだとか恥ずかしいよ!雪ノ下さん、女子力足んないんじゃないの!?」
「...くだらない価値観ね」
雪ノ下の冷たさがぐっと増した。うん、確かに矛盾だよね。
「処
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