暁 〜小説投稿サイト〜
『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
片恋 -あいしている-
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「おかしいじゃない…そもそも街一つ飲み込む程の自爆をしたのよ?アレで死なないって本当に化け物だとしか…。」
「ウダウダと抜かすな泥棒猫&酪が。」
「どっ!?泥棒猫!?」

武蔵は食べ物や金銭に関しては卑しいが、さすがに泥棒まではしない。

しかし、泥棒猫とは…?
人の男を取るような真似はしていないしそんな逸話もないが。
にしても、このロボットと化して帰ってきた山本、
何やら様子がおかしい。

「待っていろ大和。すぐにそこの目障りな女を倒して、また昔のように2人で仕事をしよう。あの忘れられない幸せな毎日を、また過ごすんだ。」
「……。」

怖気が走る。
話し方も変だ。
怒鳴るような、怒りを交えたようなものではない。
優しく語りかけるような、子供でもあやしているみたいな話し方だ。
気持ちが悪い。

「俺はゴメンだ。」
「冷たいな…昔とは大違いだ。そうか、そこのアバズレ女がお前を変えたんだな…!そうだな?そうなんだろう?」

さっきから泥棒猫だのアバズレ女だの、
随分と武蔵を好き勝手言ってくれる。

「俺の大和を…返せェェェェェーーーーーッ!!!」
「!!」

その直後、奴が背中のブースターを全開にし、真っ直ぐ突っ込んで来た。

狙いは俺では無い。

「ぐっ…!!」

武蔵だ。

「俺の大和を!!よくもぉぉぉ!!!!」
「大和くんはアンタのものじゃない!!」

図体はでかいがその速さは凄まじいものだった。
山本が固執するのはいつも俺。
その事もあってか武蔵は一瞬反応が遅れ、突進してきた山本を避けることが出来ず、こうしてなんとか刀で受け止めている。

「…ッ!!」
「ほう?その程度か泥棒猫。やはり俺の愛≠フ方が上だったなァ!!」
「さっきっから…何を訳の分からないことを…!!」

ブースターがさらに吹かし、武蔵がドンドン押されていく。
このままでは危ない。

「そこまでだ。」

刀を鞘のメイスに収め、そのままぶん殴る。
斬撃が効かないのなら打撃。
鋼の身体は斬り裂けなくともへこませる事は可能なハズだ。

下から振り上げ、腕部をかち上げる。
バランスが崩れ、胴体がお留守になったところで

「…!!」
「これは効くぞ。」

散弾銃を押し当て、そのまま何度もトリガーを引いた。
ゼロ距離でとびきりの魔力を込めた弾は装甲にダメージを与える。

まずいと思ったのか、山本はバックステップで距離を取り、ひとまず体勢を整えた。

しかしそこで

「おい…アレって…。」
「…!」

ヒビ割れた装甲の一部。
そこが崩れ内部があらわになるが、それを見た悠里とランスロットは驚愕の表情を浮かべた。

「…?」

目をこらすと、

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