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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
片恋 -あいしている-
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確認しようとする。
武蔵は、
「…なに、あれ…。」
煙の先に何かを見たらしい。
段々と晴れ、俺もソレが何か視認できるようになる。
そこにいたのは
「…機械…ロボットか?」
真っ黒な鋼の身体。
大きさは2.5メートル程、
足は短く胴体は寸胴体系。
しかし腕部は長く、武器が備え付けられている。
それはまさに、誰がどう見ても『ロボット』と呼べる代物だった。
だが、
「どんなビックリドッキリメカかは知らないが…!」
斬る。
どんな新兵器かは知らないが、お披露目する前に遠慮なく斬らせてもらう。
俺と武蔵、左右から斬りかかるも
「!!」
すさまじい反応速度で両腕が挙げられ、手の甲で受け止められる。
散る火花。
そしてロボットはその頭をゆっくりと俺の方へ向けた。
「…!」
頭部が開き、カメラのレンズのような単眼があらわになる。
レンズが絞られ、俺を凝視する謎のロボット。
そして、
「会いたかったぞ…大和=v
スピーカーから発せられた声。
音質が悪く、くぐもっているが聞いたことのある声。
いや…聞きたくなかった声。もう二度と聞くことは無いと思っていた声。
「分かるか…?俺の事が。例え冷たい黒鉄の身体に身を包んだとしても、俺の温もりが分かるんだな…。」
聞き間違いではない。
コイツは…
「地獄へ帰れ…!!」
すかさず散弾銃を取り出し、撃つ。
奴は頭の装甲を瞬時に閉じ、弾丸の直撃を回避。
それから腕を振るい俺と武蔵を弾き飛ばした。
「!!」
吹っ飛び、なんとか姿勢を整えて着地。
すると俺と武蔵の間を走り抜け、ランスロットがロボットに突っ込む。
その手甲から繰り出される無数のパンチ。
奴は腕部でガードするが、
「ランスロット!!」
悠里が気付く。
ロボットの背中、そこから黒く光るガトリングの銃口が彼女に照準を合わせていることに。
「知ってる!!」
銃身が高速回転し、火を吹くガトリング。
咄嗟に横に飛びかわすと、そいつは直ぐに撃つことをやめた。
「……。」
そうして、再び頭部のフレームが展開し、カメラのレンズが俺を睨み付ける。
「久しぶりだな…会いたくて会いたくて仕方がなかったぞ…大和。」
「俺は会いたくなくて仕方がなかったが……というより…。」
奴は、山本は死んだ。
死に目には会えなかったものの、武蔵は山本は死んだと言っていた。
しかし目の前にいるロボットは、山本だ。
そして、言った本人である武蔵の方を見る
「武蔵…アレはなんだ?」
「何って言われても…確かに死んだのよ、アイツ…。」
困惑。
その二文字が顔に刻まれていた。
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