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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
片恋 -あいしている-
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に甘え、後方は任せるとしよう。
そして周りを考えない奴らにはキツめのお灸だ。
「弾には弾だ。」
弾を弾き返して、こちらもお返しにと散弾銃を撃つ。
密集している為その効果は十二分に発揮された。
バラけた弾の暴力を全身に浴び、防弾ベストすら貫通して奴らを吹き飛ばす。
しかしその程度で奴らは倒れない。
持ち前の根性で立ち上がり、また突撃してくる。
腕や足が折れた程度なんだと言わんばかりの気迫で、まるで親の仇のように襲いかかってくるのは恐怖すら覚える。
まぁそれも昔の話だが。
「ほんっとにもう!なんなのコイツら!!」
気迫とかガッツだとか、そういったものがどれだけあっても強さの差は埋められない。
無策に突っ込んできた隊員は武蔵が斬り捨てる。
「まだだあぁぁぁぁぁ!!!!!」
倒しても後続が控えている。
次々にやってくる隊員。
文字通り仲間の屍を越え、恐れることも無く突っ込んでくる。
斬りかからんと走る俺と武蔵。
そんな戦闘が始まるその瞬間。
「ふわぁ…。」
間の抜けた欠伸が聞こえた。
「…?」
「お前…。」
欠伸の正体はランスロット。
今まさに戦闘を開始しようとした最中、部屋から欠伸をしながら寝ぼけ眼で出てきた。
あまりの呑気さに俺や武蔵。そして隊員達も思わず止まってしまう。
「なんだか騒がしいけど…どうしたの?」
「…見ての通りだ。」
「……。」
俺達を見、隊員を見、それから窓に目をやる。
「葛城財団、だよね?今何時だと思ってるの?五時前だよ?あんまり騒がしくしないでもら」
「そういう場合じゃないっつーの!!!」
「あいた。」
まだ寝ぼけているランスロットに悠里から後頭部へのチョップ。
「なに?マスター。」
「このお馬鹿ドラゴン!!財団来てるっつったろ!?さっき起こしたよな!?何ちゃっかり二度寝決め込んでんだよ!!今ヤバいの!!二度寝していい状況じゃないの!!」
と、緊迫した空気の中2人のユルいやり取りが始まる。
「僕としてはまだぐっすり寝ていたんだ。もう少し寝かせてよ。そしたら相手してあげるから。」
「相手は待ってくれないから!!下手したら捕まんの!!いい!?分かった!?」
「そこまで言うなら…。」
と、渋々ランスロットは起きることにする。
瞬時に鎧に着替え、己の睡眠を邪魔した財団達を睨み付けた。
「昨日も夜通し交わったから十分に寝れてないんだ。そんな竜の睡眠を邪魔したんだから、タダで帰れるなんて思わないことだね。」
「それはお前の責任だろ…。」
寝起きにも関わらず、その視線は先程まで欠伸をしていた状態とは思えないほど絞られていた。
「妖精騎士ランスロット……行く
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