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『外伝:赤』崩壊した世界で大剣豪とイチャコラしながら旅をする
片恋 -あいしている-
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「すごいなぁ!!なんだそれ!!」

夜も更けた頃。
明日の朝食の下準備を終えた悠里とランスロットは言った通り俺たちの部屋に来た。

「伊吹童子を倒した!?アレって神様だろ?」
「僕も倒せるよ。」
「今は張り合わなくていいっての。」


なので、こうして今までの旅路を話している。

「このままではいけない。そう思ったから俺は強くなることを選んだ。」

武蔵との出会いから


「……そうして、彼らを本部まで送り届けるよう最後の任務を頼まれたわけだ。」

この前のレジスタンスの活動、そして最後に請け負った仕事まで

「そのお届け物っていうのが、そこの2人なんだな。」
「ああ。」

柏原はにこにこしたまま軽く会釈し、堂本もとりあえず頭は下げておく。

「人を届けるって、どこに?」
「エインヘリアルという、東京にある組織だ。」
「へー。」


あぐらをかいている悠理の上に、我がものと言わんばかりに座っているランスロットは、自身に注がれている視線を気にせず、興味なさげに言うのだった。

「……そんな目で見たって僕は手伝わないよ?」

「いや、この視線はそういう視線じゃないだろ…」

「じゃあどうでもいいや。まぁ僕だったらあっという間に、目にもとまらない速さで置いていくけどね」

「そういう事を、人がいる前で言うんじゃありません」

頭に軽めのチョップをかまされたランスロットは、もうと言いつつ、頬を赤らめた。


しかし、

「いや、アリだな。」

それに大和は反応を示した。

「は……え、えっ?」
「アリだと言ったんだ。目立つ事がダメならまず視認できない程のスピードで通り過ぎる。合理的かもしれない。」

彼だけじゃない。
ここにいる全員が全員大和の方へ視線をやった。

「人間二人にサーヴァント一騎。運べるか?」
「まぁね。少し頑張ってしがみついてもらえればあっという間かも。」
「す、澄まし顔の割りに随分と冗談が好きなんだなアンタ…。」
「冗談は好きだ。だが今のは本気だ。」


今の彼の眼差しは、嘘をついている目では無い。
本気の眼差しである。
1%の冗談も含まれていないと武蔵は後に語る。

「いやいや大和さん。私達の事も考えてくださいよ。身体が持ちませんよ。」
「少しの辛抱だ。なんとかならないか?」
「なりませんって。」

彼の心の中を読み、本気なのが分かったのだろう。
柏原が割と焦り気味に止めに入る。

「私は心は読めます。ですが外見は普通の人間です。特殊能力とか不思議な力もありません。本当に心が読めるだけの一般人なのです。」
「……。」
「なんですかその残念そうな顔は。」

別に早くこの仕事を済ませたい訳では無い。
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