深き蒼
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の注意点は『エインガナ』の鉤爪ごと魚雷で巻き込んでしまうということ。
だからクロー部分が完全に破壊された『エインガナ』はもう邪魔にしかなりません。『マーレイ』も元込め式だからリロードには時間がかかるからほぼ使いきり。私は両手の武装を捨てると両手持ち肩掛け式の大型超音波砲『イヤロ』を展開して福音のいる位置に狙いをつけます。
超音波を一点に集中し相手に放つという水中専用のバズーカのような物で、音波で攻撃するため『甲龍』の衝撃砲のように弾が視認できない。
しかも音波を相手に撃ち込むという特性上衝撃砲よりも相手に気づかれにくい。唯一の弱点は水中以外では使えず衝撃砲よりも溜めの時間が長いと言うことだけど今なら当たる!
トリガーを引くと同時に 激しい衝撃と共に巨大な気泡が超音波の通った道を示してくれる。
極大の音の固まりは海を引き裂いて、爆発で起きた気泡を吹き飛ばし爆発の中心部を穿つ。
再度トリガーを引く、肩に襲い掛かる衝撃をモロともせずにさらにトリガーを引く! 引く! 引く!
気泡と超音波の連続で海中とは言えかなり荒れてしまった。既に姿勢制御がしずらくなってしまっている。
私は相手を確認するために一度砲撃を止めざるを得ない。それでもトリガーにはずっと指をかけたまま。いつでも撃てる状態をキープする。
「どう……」
動きがない……?
でもこれくらいで落ちる相手でもないはず………
気泡が薄れてくる。気泡の中心が銀色に輝いているのを確認してトリガーに掛ける指の力を強めた。
気泡が無くなり、そこにあったのは…自分の周囲に翼を卵のように展開している……『銀の福音』!
全部、防がれた…!
「くっ!」
躊躇い無く『イヤロ』のトリガーを引く、一瞬の溜めの後に再度超音波がエネルギーの翼に叩きつけられ、気泡を作り出す。
直撃した超音波は『銀の鐘』に少しだけ穴を開けたが、すぐさま塞がっていってしまう。つまり……ダメージ無し!
「この…!」
『イヤロ』を右手でだけで構えると左手にライフリングの長い8,62mm水中機銃『レイ・スティング』を展開する。穴が開くのならその穴が空くと同時に銃弾を叩き込むしかない!
そう思い両方の武装を福音に向けようとした瞬間、福音のいた空間が光った!
「な!」
―広域に爆発反応、『銀の福音』からのエネルギー攻撃と断定、衝撃波到達まで0,3秒―
ISの警告とほぼ同時に海中が福音の爆撃によって発生した爆発で荒れ狂う。
全身の稼動するハイドロジェット推進器をフル活用してなんとかその場に留まる。
激しい爆発の光とそれに伴う衝撃が私を襲い続ける。
「なんてめちゃくちゃ! 水中で爆撃なんて下手したら自分ごと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ