第59話
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いうのはお嬢さんの”婚約者”の事で、別にお嬢さんの親族という訳じゃねぇ。」
「”婚約者”なのに”兄”呼ばわり…………意味がわかりません。」
「フフ、恐らくですがアルフヘイム卿はその”婚約者”の方の事を”兄”のようにも慕っているからこそ、そのような呼び方で呼んでいるのかと。」
セレーネが去った後口にしたアニエスとアーロンの疑問にヴァンが答えるとフェリは困惑の表情を浮かべ、フェリの様子をリゼットは微笑ましそうに見つめながら指摘した。
「そういえばヴァンさん、セレーネさんを見た瞬間随分と驚いていましたけど、どうしてなんですか?」
「ああ…………セレーネお嬢さんは常に婚約者――――――”お兄様”の傍で行動していたからな。あのお嬢さんが現れた時点で、このバーゼルに”お兄様”も活動している可能性が非常に高いと思ったから驚いたんだよ。」
「ハア?テメェがそこまで驚くとか、その”お兄様”とやらは一体何者なんだよ?」
あることを思い出したアニエスの疑問に答えたヴァンの話が気になったアーロンは眉を顰めてヴァンに訊ねた。
「あー…………それについては今ここで口にした所で信じられないだろうから、実際に会う時までの楽しみにでもしておいてくれ。」
「ええっ?」
「そんな言い方をされたら余計に気になりますっ!」
「フフ、アルフヘイム卿の”婚約者”様の件は後の楽しみに取っておいて、今は業務に集中しましょう。」
アーロンの疑問に対してヴァンはリィンを思い浮べた後気まずそうな表情で答えを濁し、それを聞いたアニエスは困惑の表情で声を上げ、フェリは真剣な表情でヴァンに指摘し、リゼットは苦笑しながら今は業務に集中するよう指摘した。
そしてヴァン達は業務を再開した――――――
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