第59話
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「…………偉そうっつーか、タダ者じゃねぇ雰囲気のオッサンだったな。」
「はい…………どうやら東方系の方みたいですが。」
「ヤン・クロンカイト教授――――――カルバードの技術界を担う若き天才ね。3年前の大戦以前から数々の分野で画期的な技術を発表しているわ。」
クロンカイト教授についての感想をそれぞれ口にしているアーロンとフェリにレンがクロンカイト教授についての説明をした。
「あ、そういえば前にタイレル通信で見たような…………!」
「それこそハミルトン博士以来の才能って言われているそうですね。でも先輩、どうしてそんな人と――――――」
レンの話を聞いたオデットは心当たりを思い出し、あることが気になったアルベールはレンに訊ねた。
「さて、先方を待たせているし、そろそろ入りましょうか。アニエス、集合時間は忘れずにね。守らなかったらお尻ぺんぺんだから♪」
アルベールの疑問に対する答を誤魔化したレンはアニエスを見つめて微笑みながら冗談も混じった忠告した。
「ふふっ、はい。みんなの引率、お願いしますね。」
「ちょ、ちょっと先輩っ?露骨に誤魔化さないでくださいよ…………!」
「あはは、それじゃあ。そっちもお仕事頑張ってね!」
アニエスの答えに満足したのかウインクをしたレンはアルベールの文句を無視して建物の中へと入って行き、オデットはアニエスに声をかけた後アルベール達と共にレンの後を追っていった。
「さて、そろそろ行くか?」
「………はい、頑張らないと…………!」
その後市内の徘徊を再開したヴァン達はメンフィル帝国の軍人達が警備している建物が気になり、立ち止まって建物を見つめた。
「あの建物は一体…………わざわざ軍人の方達が警備されているようですが…………」
「あの建物は南カルバード総督府の”出張所”だ。総督府自体が郊外にあることから、一般人達による総督府の利用が必須の様々な手続きを円滑に行う為に総督府が配備したとの事だ。」
建物――――――南カルバード総督府の出張所を戸惑いの表情で見つめているアニエスの疑問にヴァンが答えた。
「…………警備の軍人の方達も中々の実力の戦士と見受けました。」
「フフ、それは当然かと。バーゼル市に配備されている南カルバード州軍の大半は”本国”から派遣されている精鋭の方達なのですから。」
「”本国”ってことは異世界――――――姉貴やアニエスの天使が元々いた世界に本拠地を構えているメンフィルの軍人達か。癪だが、確かに煌都の基地に務めている現地の軍人達よりは確実に”上”であることは俺様もわかるぜ。」
「ちなみに出張所内には市内の”有事”に備えて小隊ではあるが南カルバード州軍の部隊も待機していると
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