第59話
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、感心。
「…………フン。」
「ああ、話は聞きましたが。」
「研修の一環で、バイト先の人達と調べ物をしてるんだっけ?」
鼻を鳴らしたアルベール以外の生徒達はそれぞれ興味ありげな様子でヴァン達を見つめていた。
「はい、一人だけすみません。」
「ま、ボチボチやらせてもらってるぜ。――――――そっちはこのビルに用か?」
「ええ、ZCFにも財団にも個人的なツテがあるから。”国際技術交流”の現場を見るのに打ってつけの場所でしょう?」
「ええ――――――エレボニア人としてもとても興味深い分野です。」
「映画に使われる記憶結晶とかも作ってるって聞いちゃ、来ない訳には!」
ヴァンの確認に対してレンが答えると生徒達もそれぞれレンに続くように答えた。
「なるほど…………本格的な話が聞けそうですね。」
「…………まあ、こちらは任せてくれ。君の分までレポートはまとめておくさ。」
「その代わりそっちで面白いネタがあったらよろしくね!」
「ふむ…………?制服――――――ああ、例の研修とやらだったか。」
アルベールとオデットがアニエスにそれぞれ声をかけたその時建物から白衣の眼鏡の男性が出てきてレン達を見つめた。
「す、すみません、こんな所で話し込んでて。」
「あれっ、どこかで見たような…………」
(この御仁は確か…………)
(…………ええ、かの有名な。)
アルベールが男性に謝罪した後男性に見覚えがあるオデットは首を傾げ、男性に心当たりがあるヴァンとリゼットは小声で会話しながら男性を見つめた。
「――――――ごきげんよう、教授。レン・ヘイワーズといいます。”博士”からお噂はかねがね。」
その時レンが前に出て男性に挨拶をした。
「ああ、君が…………北カルバードに留学していたのだったか。クロンカイトだ、対面は初めてだな。――――――ようこそ、バーゼルへ。君の論文は興味深く読ませてもらった。」
対する男性――――――クロンカイト教授はレンに心当たりがあったのか、名乗った後興味ありげな様子でレンに対する称賛の言葉を口にした。
「へっ…………」
(論文…………?)
「クスクス…………名高き天才に読んでもらえて光栄です。”そのうち”お話をさせていただけますか?」
クロンカイト教授が口にしたある言葉が気になったアルベールが呆け、アニエスが戸惑っている中レンは微笑みながらある提案をした。
「君相手ならいつでも歓迎だ。それ以外は面倒だから遠慮したいがね。それでは、忙しいので失礼する。」
レンの提案に乗り気な様子で答えたクロンカイト教授はヴァン達に視線を向けた後その場から立ち去った。
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