暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第230話:獅子の目覚め
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続くようにエルフナインの背後から聞こえてくるのはキャロルの無事を喜ぶ響達の声。最早聞き慣れた彼女達の声に、通信機越しとは言え聞こえてきたそれにキャロルも束の間安堵に肩から力を抜いた。
だが何時までも暢気にしてはいられない。今も後ろからは敵が迫ってきているのだから。
「単刀直入に言う。今私はシャトーに居る」
『あぁ、その様だ。こちらでも、敵の根城はそこであると結論が出たばかりだ』
『キャロル、そっちに奏や未来ちゃんは居るかい?』
弦十郎の言葉に続けて聞こえてきた颯人の声。ゴタゴタの影響もあって未来も捕まっている事を知らなかったキャロルは、彼の言葉に息を飲んだ。
「み、未来ッ!? いや、2人は近くにはいない。何処にいるのかも……」
『そうか……分かった。取り合えず、そっちの状況を教えてくれ』
未来の所在や安否が分からない事に弦十郎が僅かに肩を落としたが、キャロルが無事であるという事が分かればまだ希望はあった。特に奏は何時までも大人しくしている性分ではない。きっと何らかの形で脱出の為に動いていると颯人も確信していた。
その肝心の奏だが、実はキャロルも気付かない内にすれ違っていたがそれを指摘してくれる者は誰も居らず、そのまま話はこれからの事に繋がった。
「見てくれれば分かるが、今は私はガリィ達に助けられている。何とか逃げ出したが、あまり長く持ちそうにない。助けに来てくれるなら早めに頼む」
何時の間にか画面からはミカの姿が消え、ガリィだけがキャロルと一緒にモニターを見ている。長話に飽きたミカは、見張りも兼ねて近くの台座の上でお馴染みの待機時のポーズを取っていた。
モニターに映る破損したガリィの姿に、確かにあまり長持ちし無さそうだと理解した弦十郎は即座に颯人達に指示を出した。
『颯人君、ガルド君、透君。今すぐ装者達と共に、シャトーに転移してくれッ!』
『はいよ、お任せあれ』
キャロル達が居るのがシャトーであれば話は早いと言わんばかりに、颯人達が転移魔法で装者達を送り込もうとする。しかしその目論見は、ハンドオーサーから響く音声で打ち破られた。
〈〈〈エラー〉〉〉
『あ?』
『何?』
『まさか……』
『おい、どうした?』
困惑した颯人達の声。3人の魔法が失敗に終わったのだ。これが誰か1人が失敗したという事ならまだしも、3人が同時に失敗したとなるとその意味は違ってくる。
『マズイな……どうやらキャロルが逃げ出した事で、敵もこちらの動きを警戒しているらしい。シャトーの周りに転移魔法を妨害する結界が張られたようだ』
『チッ、読まれてたか』
こうなると救援に少し時間が掛かる。ヘリを使って飛んでいけばそれほど時間もかからないだろうが、それでも救助までに何が起こるか
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