第58話
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それでは切り分けますね。」
ヴァン達が菓子を食べ始めたその頃、宿酒場を出たカトルはヴァン達がいる宿酒場を見つめていた。
〜職人街〜
「…………エンガディーナ、か。よく作ってくれたっけ。」
宿酒場を見つめながらカトルはふと過去を思い返した。
――――――焼けたわよ、カトル。今日の自信作なの。悩んでいる時ほど根を詰めすぎないこと。リフレッシュしてまた頑張りましょう。
「(…………アニエスさんの事は別にしても一応こっちでも気を付けておかないと。”あの場所”を守るためにも…………)ふう…………ついでだし親方に挨拶して、”いつもの”を片付けておこうかな?」
我に返ったカトルはある決意をした後目的地に向かって歩き始めた。
〜宿酒場”石切り亭”〜
「んん〜…………これだよ、これ。このクルミとキャラメルヌガーのほろ苦くも甘く、濃厚な味わい…………濃いめのコーヒーとの組み合わせはまさしく王道にして正義でもあるな…………!」
「ウゼえ、ひたすらウザすぎる。」
「もう…………奢ってもらっているんだから、そんな事を言わないの。」
「うふふ、もはや恒例と化しているわね出張時のヴァンさんのご当地限定スイーツレポートは♪」
エンガディーナを味わいながら口にしたヴァンの感想にアーロンは呆れた表情で鬱陶しがり、マルティーナは溜息を吐いた後アーロンに注意し、ユエファはからかいの表情で指摘した。
「あはは…………でも確かに絶品ですね。バターの風味もたまりませんし。」
「モグモグ…………ヴァンさんのイチオシはどれも外れがありませんっ。」
「…………ええ、その点については私も同意します。実際ヴァンが勧める菓子はどれも菓子の中でも相当美味ですし。」
「フッ、こういうのを捜し出すのも裏解決屋の嗅覚ってな…………」
「てめぇが言うと冗談に聞こえねぇんだが。」
アニエスやフェリ、メイヴィスレインの称賛に対して自慢げに語るヴァンにアーロンは呆れた表情で指摘した。
「ふふ…………一息ついたところでそろそろ行動を開始しましょうか。すぐにヴェルヌ社周辺の”調査”を開始しますか?」
「いや、そっちは一旦寝かしておく。すぐには大した情報も掛からんだろう。まずは街を回って4spgに対応しながらバーゼルの”状況”を掴んでいくぞ。」
リゼットの確認に対して答えたヴァンは今後の方針をアニエス達に伝えた。
「これまでと同じですね…………ですが、今回は誰が”噂”の方を?」
「そういえば…………ヴェルヌの方は協力的じゃなさそうでしたし。」
「ま、”ヤツ”が話を持ってきた時点でそのあたりは織り込み済みだろ
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