暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第229話:復活の序曲
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アルクが目をステンドグラスの様に輝かせると、それをまともに見てしまいキャロルも洗脳状態となり顔から意志が消えてしまった。
「う、ぁ……」
「よし。では始めろ」
キャロルが操り人形になったのを見て、ベルゼバブはミラアルクに命じてキャロルに生体認証を通させた。
何故ベルゼバブは自分でキャロルの事を洗脳しないのかと言われれば、それは偏に無用な魔力の消耗を抑える事にあった。使い魔を用いての洗脳は地味に魔力を使う。このジェネレーターの起動以上の働きが期待できないキャロルを相手に、そんな魔力を使いたくはなかったのである。
加えて、ベルゼバブには錬金術に関する知識が無い。洗脳状態とは言え錬金術師としての知識を持つミラアルクでなければ、キャロルを正確に操りジェネレーターの起動をさせる事は出来なかった。
ミラアルクに操られるままに、キャロルは生体認証を突破しジェネレーターを起動させる。
「……その庭に咲き誇るは、ケントの花……、知恵の実結ぶ、ディーンハイムの証なり……」
キャロルの体と合言葉により、ジェネレーターに光が灯った。その光景にベルゼバブも満足そうに頷いた。
「よ〜し、よしよし。仕込みは万全だな。賞味期限切れとは言え、使い様はあったと言う訳だ」
ジェネシスがキャロルを求めた最大にして唯一の理由はこれであった。シャトーの起動にはどうしてもキャロルの体と、彼女が口にする合言葉が必要不可欠。起動キーに刻まれた文言をキャロルが読み上げなければ、シャトーはただの鉄くずでしかない。逆に言ってしまえば、例え記憶が無くともキャロルの体で文言を読み上げる事さえできれば何も問題は無いのである。
そして、彼らにとってキャロルの価値とはここまでであった。
「もうそいつは必要ないな。ミラアルク、そいつの心を壊して始末しておけ」
このままミラアルクを使ってキャロルの心も壊してしまおうとベルゼバブが指示を出せば、ミラアルクはその言葉に従いキャロルを自分の方に向かせてその瞳に宿った『不浄なる視線《ステインドグランス》』の精神摩耗《マインドフレア》により心を完全に壊そうとした。
ミラアルクとキャロルが目を合わせ、瞳を通じて不可視の繋がりが出来る。
その瞬間、キャロルから飛び出した金色に輝くオーラがまるでミラアルクに食らい付く獣の様に彼女の中に入り込んだ。キャロルから飛び出たオーラが入り込んだ瞬間、ミラアルクは自分の中で暴れるその”獣”により無理矢理捩じ込まれた邪悪な魔力を喰らい尽される。
「あ゛、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!?!?」
「な、何だッ!?」
突然悲鳴を上げるミラアルクにベルゼバブも困惑する中、キャロル本人はその場に力無く倒れる。キャロルが倒れた後も、ミラアルクは
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