暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第228話:意志はそこにある
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するの?」
取り合えずセレナに関する話はここまで。ここから先は連れ去られたキャロル達をどうやって取り返すかを話し合う時間だ。
その話題に移った瞬間、颯人が待っていましたと手を叩いた。
「それだ。父さん、もうそろそろハッキリさせてもいいんじゃないのか?」
「ふむ……そうだな。ここまで来れば、敵の動きも大分把握できた」
何やら知ったような事を言う颯人と輝彦の父子に、響と翼が一度顔を見合わせてからどういう事か訊ねた。
「あの〜、颯人さん達は何か知ってるんですか?」
「まさか、私達が知らない間に敵の動きを探って?」
期待を込めた目が颯人と輝彦に集中する。普通であればそんな風に注目されれば威圧感や迫力にたじろぐところであるが、生憎とこの2人は揃ってこの手の視線がへっちゃらどころか大好物。少しも臆することなく顔を見合わせて軽く肩を竦ませると、ジェネシスの狙いと現在の居場所で考えられる場所を話した。
「連中は一度、キャロルを狙ってここに洗脳したスパイを送り込んだ。って事はつまり、連中にはキャロルが必要な場面がどうしてもあるって事だ」
「さて質問だ。記憶を失っても尚、キャロルが必要になる場面とは一体何だ?」
まるで謎かけの様な2人の話に誰もが顔を見合わせて首を傾げる。そもそも記憶を失ったキャロルに今更どんな価値があるかと言われても、事錬金術に関しては素人の装者や魔法使い達ではピンとくるものではない。
しかしこの場には本当の意味で馬鹿と呼ばれる者は居ない。頭の回転速度こそ違えど、勘の鋭い者や洞察力のある者がちゃんと居た。
その最たる人物が、他でもない響である。彼女はキャロルが大きく関わっているのは何かと考え、そして彼女を必要とするものとは何かを想像した時閃く様に脳裏にある一つのワードを思い浮かべた。
「…………あっ! も、もしかして、颯人さんッ! キャロルちゃんが連れていかれた場所って、もしかして……!」
正解に辿り着いたらしき響の反応に、颯人は嬉しそうに笑みを浮かべある方向を見つめた。この場所からでは直接見る事は出来ないが、方角は間違っていないその先にあるものと言えば…………
「あぁ、間違いない。キャロルちゃんが連れていかれた場所は……」
チフォージュ・シャトーだ。
***
「うわっ!?」
偽グレムリンにより連れ去られたキャロルは、シャトー内部の一室に放り込まれるように閉じ込められた。まるで荷物を扱うように乱暴に運ばれたキャロルは、放り込まれた際に出来た擦り傷を手で押さえながら立ち上がり周囲を見渡す。
「こ、ここは……?」
所々荒れているが、まだ人が活動するのに必要最
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