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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第228話:意志はそこにある
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し聞いた限りだとセレナが使ってるアガートラームはシンフォギアとファウストローブのハイブリッドなんだろ?」
「そうです。フォニックゲインも使いますが、魔力を併用するので適合係数による負担は少ないでしょう。魔力を捻出する為その分の負担は掛かるでしょうが、それは私が上手くコントロールするので問題はありません」
「つまり、魔力の補充と護衛さえいればセレナは十分戦力になるって事だ」
何か含みを感じさせる颯人の言葉に、アリスだけでなくガルドとマリア、セレナまでもが首を傾げた。一方輝彦は、彼が言いたい事を察したのか静かにガルドの傍に近寄り肩を軽く叩いた。
「颯人の言いたい事は至極単純だ。もしもと言う時はお前が彼女を守ってやればいい」
「テ、テルヒコッ!」
そう、物凄く問題を単純に考えれば、魔力と護衛の問題さえ解決すればセレナに関しては問題ないという事になるのだ。これは飽く迄極論であり実際には色々な不確定要素が付いて回るのだろうが、それにばかり目を向けていては話が一向に進まない。それに、今更と言う意見もある。何をどう言い募ろうが、セレナが再び戦う力を得てしまった事に変わりはないのである。であれば、最悪の事態ばかりに目を向けず、どうすればより良い方向に向かえるかを考えた方が余程建設的だ。少なくとも颯人はそう考えた。
ガルドとマリアも颯人達の言いたい事が分かったのか、いい反論が思いつかず互いに顔を見合わせて唇を尖らせ呻くしか出来ない。そこでさらにダメ押しする様にセレナがガルドの手を取り、上目遣いになりながら小首を傾げた。
「お願い……私も、2人と一緒に戦わせて。足手纏いにはならない、精一杯頑張るから……ね?」
「うっ…………はぁ、分かった。ただし俺かアリス、必ずどちらかと一緒に居るんだぞ?」
「うんッ!」
ガルドが折れてしまった以上、マリアも頷かない訳にはいかなくなった。彼女は額を抑えて俯き大きく溜め息を吐くと、セレナは姉に対し申し訳なさそうに肩を落とした。
「ゴメンね、姉さん。我儘言っちゃって」
「はぁ、もういいわ。その代わり、絶対にアリスさんかガルド、どっちかと一緒に行動する事。いいわね?」
セレナに念押しすると今度はガルドに向き合い、立てた人差し指を彼の鼻先に持っていきこちらにも念押しするのを忘れない。
「ガルドも。もしもって時は必ずセレナを守るのよ」
「分かってる。俺の命に代えても必ず――」
「お馬鹿ッ! あなたも無事である事が最低条件に決まってるじゃないのッ!」
我が身を犠牲にしようとするガルドをマリアはすかさず叱り付けた。仮にセレナが無事であっても、ガルドが命を落とす様な事になれば何の意味もないのだから。
「そ、そうだな、すまない」
「分かればいいわ。それで、これからどう
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