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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第228話:意志はそこにある
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狙いを定め、一撃で戦闘不能にすべく引き金を躊躇なく引くクリス。だが放たれた銃弾は、メデューサに命中する直前で何者かにより切り払われてしまった。
「何ッ!?」
「奴はッ!」
そこに居たのは黒衣の魔法使いワイズマンであった。メデューサに向け突き進む銃弾を、ワイズマンは手にした赤い光刃で切り裂いたのだ。
ワイズマンが銃弾を切り裂いた事で自身が窮地にあった事を察したメデューサは、危うい所を救ってくれた自らの主に感謝と手を煩わせてしまった事への申し訳なさにその場に跪いた。
「ワ、ワイズマン様ッ!? も、申し訳ありません、危うい所を助けていただき……」
「何、気にするな。お前にはまだまだ頑張ってもらわなければならないからな。こんな所で失う訳にはいかない」
「ワイズマン様……!」
如何に幹部とは言え、ワイズマンからすれば自分だって使い捨ての駒と言う自覚がメデューサにはあった。歪んだ認識かもしれないが、ジェネシスの魔法使いは誰もが大なり小なりワイズマン委は絶対忠誠であり彼の為なら喜んでその命すら差し出す。そうなるように洗脳されていたし、それは自我を表に出せる幹部も同様であった。だからメデューサは、ワイズマンがそんな自分を助けに来てくれた事に素直に感動していたのだ。
だがその光景は傍から見れば反吐が出るような光景であった。言葉を飾って入るが、要約すると「まだまだこき使うぞ」と言う事に他ならない。それが分かるクリスは、奥歯を噛みしめ狙いをワイズマンに変えると再び引き金を引いた。しかしそれはワイズマン相手には筒抜けだったようで、彼は軽く体を逸らす事で紙一重で飛来した銃弾を回避してしまう。
「チクショウ……!」
「さて、もうここに用はない。後の予定も詰まっているので、早々にお暇させてもらうよ」
〈テレポート、ナーウ〉
「ま、待てッ……!」
転移魔法でその場を離れようとするワイズマンをガルドは引き留めようとするが、彼が手を伸ばした時にはワイズマンの姿はメデューサ共々光に包まれその場から消えてしまった。
結局彼らはメデューサに逃げられ、また本部からも帰還指示が出ていたのでこれ以上ここに留まる意味はないと肩を落としつつ、ガルドと透の転移魔法で本部へと即座に帰還した。
そして帰還早々4人を待っていたのは、奮闘虚しくキャロルを敵に連れ去られてしまったという事と、セレナが再び装者として戦いに身を置く様になったという驚きの事実であった。
当然それを知ったガルドとマリアは、当事者であるセレナと彼女を再び戦いに赴く手助けをしたアリスの2人に詰め寄った。
「ちょっとどういう事よセレナッ! あなたがまた戦うなんて……!」
「アリス、何故またセレナを戦わせたッ! セレナがもう戦える体じゃない事はあなたも良く分って
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