第53話 =釣りイベって実際にやったら絶対静かだよね=
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それではリクヤさん、準備はよろしいですかな」
「……よし!……いいですよ!!!」
俺もそのヌシに興味がないといったら嘘になる。なので気合を入れなおして桟橋をニシダさんの裏について歩く。一番奥まで来るとニシダさんはその40cmはあろうかというトカゲみたいなのを100人いたら100人がほめそうな綺麗なフォームでその湖へと投げ入れた!
「ニシダさん、引いてますよ!」
「なんの、まだまだ!!」
さすが玄人というべきか…初心者な俺にはタイミングがまったくわからない。いやぁ焦るのなんのって…
「掛かりました!あとはお任せしますよ!」
「あ、はい………うおっ!?」
自分を落ち着かせるために軽い気持ちで持ってみるとものすごい勢いで湖の中から俺を引っ張ってくる者がいた。これがヌシだろう…
「危なっ!……風邪ひくところだった…」
風邪なんてバッドステータス存在しないけど、気分的なやつだ。そんなことを思っている間にも釣られないように水の中で暴れまわっているのが振動でこちらまで伝わってきている。釣り糸もめちゃくちゃ動いているからニシダさんにもわかるだろう。
「……よいしょっと!」
少しずつ竿を引っ張りながら体勢を整える。力が入れにくかったらその分、力負けするからな。体勢を整えた後になると、その水中から引っ張っている力による釣り竿の重さはキャリバーンよりも少し重いだけのように感じた。
さ、ニシダさんの釣り竿…耐えてくれよ…?
「うぉぉぉぉっ!!!」
一応スキルには《特殊二刀流》もとい《双・大剣士》が常時セットしてあるのでその中の1つのソードスキルを一気に放つ。
特殊二刀流初級ソードスキル《カタパルト・ファング》。本来は右で切り上げて左で突き、右を斬り下ろす単調な技だけどその最初の斬り上げでシステムアシストもろもろで俺の筋力値が加算され思いのほか簡単につりあがってしまった。
「……え?」
ソードスキルに従い、何もない左手で空を突いているとその上を微妙な色をしたヌシ的な何かが俺の上を通過した。無理やり後
ろに腕を引っ張られたせいでイレギュラーが発生して中断させられる。ソードスキル特有の硬直が解けたと同時にドスンっ!と
俺の釣り上げたヌシ的な魚っぽい…6本足の生えた何かが落下してきた。
「「「「はぁっ!?」」」」
「……なんなんだよ、これぇぇぇ!!!!!!!」
という叫び声が今この場にいる全員から上がったものだった。驚きから生まれた恐怖でキリトたちはすでに一線を退いていたが
まだその顔は驚きでいっぱいだった。俺も恐怖を感じないといったら嘘になる…というか怖いので自分でもびっくりするくらい
の速さで皆が避難しているところまで走り抜ける。
「ハァ…ハァ……お、
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