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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第11話 ヴェリエ・マーセナルの提案
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よりも大人になったと思える………のだが、ウェンディと一緒にバカをやることもあるし、面倒事は躱せるところは躱すようになってしまい、桐谷は素直に喜べないでいた。
要するに手を貸してくれない事があるのだ。
………まあ家族にとって重要な事は断ったりしないのだが。
「お前逹を守るためだ。今になってクレイン・アルゲイルの件や冥王教会の件など地球で事件が多発してきている。そんな中、前みたいにお前逹を危険に晒すのを見ているだけではいられない」
「………桐谷、それじゃあレイと同じだよ。1人じゃ何も出来ないし、私達に心配かけるだけ。それだけは止めて欲しい」
そう言うセインの言葉に桐谷は目を瞑って深く息を吐く。
桐谷自身、これは自分のエゴだとは分かってはいた。零治にとやかく言う資格は無いのだろう。
しかし真っ先に相談した当の本人は………
『そうか………まあ前のあの真面目な顔を見たら大体想像はついたよ』
と全く否定しなかったのである。それよか、頑張れよと背中を押された。
『零治………』
『俺の分もあっちの事を頼む。こっちは任せとけ』
恐らくそれが本音で、妹や知り合いが頑張っているのに何も出来ない………いやしようとすればやれない事も無い。だが家族を巻き込んでしまう。
約束した以上、もう無碍には出来ない。
零治はそんな事を1人心の内で悩んでいたのだろう。
「だが、ここで解決するのを待っているのも出来ない。他人任せに出来る事件でも無いしな」
「だけど………」
そう言ってセインはノーヴェを見る。
そのノーヴェは不安そうに唇を噛み締め、膝に乗せている拳を力いっぱい握り締めていた。
「大丈夫だ、管理局って言っても民間協力者って扱いだし、正式に局員になるつもりはない。ただ零治の代わりに、そして家の家族の為に、障害を取り除く手伝いを出来ればと思っただけだ」
「桐谷兄………」
桐谷は立ち上がり、ゆっくりとノーヴェに近づく。
「だからノーヴェ、いつも以上に負担がかかると思うけど協力してくれ」
頭を撫でながら言う。
「………私は分かんない。今でも充分幸せだし、私達だってただ遊んでた訳じゃない。ドクターに頼んでデバイスみたくそれぞれの固有武装だって呼び出せる様にしてもらった。いざという時は戦えばいいじゃん………それとも私達は信頼出来ない………?」
弱々しい声でしがみつくように服の袖を掴んで桐谷に言うノーヴェ。
「………違うよ。俺は心からお前達には普通の女の子として生活して欲しいんだ。ウェンディみたいに普通に恋して、恋人と一緒に過ごして失恋なんかも経験して大人になって、本当に好きな人と結婚して子供作って………また新たな家族を得て幸せになって死んでいって欲しい。戦闘機人なんて気にならない
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