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不可能男との約束
貴方は私の敵
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、ようやく顔を上げる。

「あー、突然だが、うちの馬鹿副長は何と剣神とかいう大層な奴でな」

お? と周りがいきなりの切り出しにどうでるかな……と考えている。
例にされた熱田は、ほほうとか言って余裕ぶってる。
とりあえず、話を続ける。

「その癖、この馬鹿は影で密かに訓練していてな」

「……で?」

オチはという促しにああ、と前置きをして

「───感心するだろ?」

熱田が目に映らないスピードで膝を着いた。









『がっ……ゴフッ』

『酷い! 酷いわ! この貧乳政治家! まさか、個人攻撃で心臓破りの一撃を放つなんて……! 鬼畜よ鬼畜! 鬼畜生ってこういうのを言うのね!』

『だ、大丈夫ですかシュウ君!? やはり、シュウ君の加護には滑るギャグ抗菌はなかったんですね……!』

『ちょっと、正純。幾らなんでも、それは酷いわ。あんた、副長に対して何か恨みでも抱いてんの?』

『そうだよ本多君! 幾らなんでも酷いよ!』

『そうだぞ正純。シュウもあれはあれで精神は硝子のハートで出来ているのだぞ。それなのに、そのような暴言は吾輩はクラスメートとしてどうかと思うぞ』

いらん表示枠は断ち割りながら、しかし、周りからの半目に思わずたじろぐ。

……しまった!

やるなら、個人ではなく、全体を絡めて、共有できるようなギャグを言った方が良かったか。
アドリブは苦手なのである。
しかも、最後にまたまばらな拍手をして、心底同情するという表情が熱田の方に向けられている。
出来れば、こちらにも同情して欲しいとも思うが、逆にそれの方が辛いかとも思い、考え直す。
というか、とっとと本題に入ろうかと思い、周りの空気は意図的に無視した。
その行為に熱田の凶悪なものを見る様な視線でこちらを見て来たが、隣のホライゾンを見て思ったのだろうと思い、無視した。

「ええと……話を戻すが、この場の戦闘理由は既に」

消失していると、続けようとした時に五つの動きが連続した。
最初に動きが発生したのは、道征き白虎の右腕化碗のスナップである。
その動きから、武神の手で隠せる程度の物が投じられたのかと一瞬の思考が発生しようという思考の時に熱田が動こうとした。
剣は右の両手持ち。切っ先は地面に掠るくらいになるくらいで、体は自分の膝くらいまで落としての疾走。
私からしたら、無理な姿勢に見えるのに、熱田はそれが当たり前かのように駆ける。
そこに割り込むのは向こうの副長である弘中・隆包である。
速度に置いては熱田よりも遅い。
霊体ではあるが、能力自体はやはり、生きていた頃の動きに縛られる。
しかし、仮にも副長クラスである。
並の学生よりは速い。あの速さなら、道征き白虎の前に立って陣取る
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