第3部
サマンオサ
サマンオサの夜明け
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このくにをたすけてくれて、ありがとう!』
「へ!? え……、お、おう」
たどたどしい声が重なる感謝の言葉に、柄にもなくナギが動揺している。もちろんナギだけではなく、傍にいた私やシーラにも同じ言葉を掛けてくれた。
「おねえちゃんたちも、ありがとう!!」
「ふふ、どういたしまして」
こんなにかわいい子供たちに感謝されるなんて、なんて気持ちがいいんだろう。隣にいたシーラもまた、いとおしむような笑みを子供たちに向けている。
「良かったじゃない。ナギも勇者扱いされて」
からかうように言うと、ナギは気まずそうに目を逸らした。
「ま、まあ、今回は全員で倒したようなもんだからな! 当然だろ!」
「あー、ナギちん照れてるー♪」
「うるせえ!!」
ナギの言うとおり、今回はルークも含め、私たち皆の力で魔物を倒したのだ。ジパングのときのような後味の悪さもない。強くなるために努力したことが、やっと今実を結んだのだ。町の人たちの安堵した表情を眺めつつ、私は戦いに勝利した喜びを今更ながらに噛み締めたのだった。
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