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SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
戦いの後
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おいて、言い放った。

「私は……セモンが、好きだから。私、あなたがいないと、生きていけないから……」

 そしてコハクは少し俺から離れると、顔をあげて、俺を見た。彼女の頬は真っ赤に上気していた。たぶん俺のもそうだったと思う。

「な……え……えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「なによ!人が、その……こ、告白したってのにその反応は!」
「い、いや、よもやお前にそんなこと言われると思ってなくて……」
「わ、悪かったわね意外で!どーせ私は……」

 思わず笑みを浮かべてしまう。

 あったかい、あったかい感情が俺の胸中を満たす。

 いつものだ。いつものコハクに戻った。

 そうだ。これだ。これが……。

「これが、俺の好きな、コハクだよ……」

 コハクがはじかれたように俺を見る。

「ありがとう、コハク……。すごい、うれしい」
「……うん」
「俺も、コハクのこと、好きだよ」

 俺は痛む体を無理に動かして、コハクを抱きしめる。彼女も、俺をやさしく抱きしめ返す。
 どのくらい、そうしていたろうか。ふいに、俺の頭に一つの思考が浮かんだ。

 守りたい。この女性を。俺の手で、ずっと、ずっと…………

「……あ」
「?……どうしたの?」

 俺は、名残惜しくもコハクを離すと――――それでも肩に手を置いたまま――――、メニューウィンドウから装備欄を確認。続けて、アイテム欄も確認し……予想が当たっていたことを知った。

「やばい……武器がない」
「あ……。そういえば、壊れちゃったんだったわね……」

 《神話剣》はカタナスキルのエクストラなので、通常の刀でも使用は不可能ではない。しかし、普通の刀では、専用のソードスキルに耐えられない……。

「どうするの?あの武器……《草薙の剣》ってユニーククエストのボスドロップでしょう?」
「う〜ん……探すしかないだろうな……代わりを……。コハク、一緒に来てくれるか?」

 するとコハクは、まず驚愕の表情を。次に満点の笑みを浮かべて、言った。

「うん。ついていく。どこまでも。あなたに」

 俺も笑みを浮かべ……

 彼女の唇を、自分の唇で塞いだ。


                    *



「……といっても、何か手がかりがないとどうしようもできないわよね……」
「ああ。そうだな……。どうするか……」

 その時、俺はある人物の名前を思い出した。

「あ」
「?……なにかあるの?」
「そうじゃん……今こそ、あの人に助けてもらおうよ」

 そう。《聖剣騎士団》副団長にして、情報屋、《流星拳》、ゲイザーに。
 
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