第18話
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
軍司令時代のハドラーは台詞を吐けない。
「そんなに大魔王バーンが怖いのか?竜の騎士バランが怖いのか?アバンの使徒が怖いのか?それでよく地上の王を目指せたな?」
そして、ハドラーちゃんは魔軍司令時代のハドラーの頭頂部を鷲掴みした。
「な!?……何をする!?」
「思い出せ。獄炎の魔王だった頃の勇気と貪欲さを」
そう言うと、ハドラーちゃんは魔軍司令時代のハドラーを吸収して取り込んだ。
そして……
「俺は……2度と恐れぬ!2度と怯えぬ!2度と諦めぬ!2度と前進と貪欲を捨てぬ!だから……魔物ども!俺の糧となって俺の力となれ!」
すると、ハドラーちゃんの目の前にいる大群は光の粒子となってハドラーちゃんに吸収され、再びハドラーちゃんを超魔生物に作り変える際の材料となった。
そんな夢から醒めると、ハドラーちゃんを包んでいた光の柱は既に消え、その代わりにハドラーちゃんの背中に3対6枚の赤い翼が生えていた。
「なるほど……俺を超魔生物に作り変える為の材料の中にヘルコンドルやキメラも含まれていたのか?」
そして、自分の内に秘めた者達を再確認すると、
「どうやら、今度こそ3種類の俺……獄炎の魔王、魔軍司令、超魔生物を本当の意味で同時に兼ね備える存在に進化したのだな……ま、200万年分進化して漸くと言うのが、我ながら正直情けなくはあるがな」
それは、ハドラーちゃんが本当の意味で魔族と超魔生物を同時に兼ね備える存在に進化した事を意味していた。
その頃、ガンガディアとぶくぶくは合体呪文について話し合っていた。
「なるほどな。同じ魔法でも、単純に2連射するのではなく1つに融合させる事で、その効果を変えると言う事ですか?」
「そう言う事だ。例えば、普通にモシャスを唱えても使用者が対象者に変身するしか出来ないが、2つのモシャスを同時に繰り出し合体させると……」
ぶくぶくは1匹の蠅を発見し……
「モシャサス!」
すると、その蠅がさそりばちに強制変身させられた。
「おー」
ガンガディアが打算無く素直にぶくぶくに拍手を送ったが、バルトスはこの後の展開にツッコミを入れた。
「で、さそりばちに変えられたこの蠅……この後どうする御心算か?」
元に戻った蠅を見送ると、ガンガディアはぶくぶくに訊きたい事を遠慮なく尋ねた。
「で、ぶくぶく殿は氷結呪文と火炎呪文を合体させた事は?」
それを聴いたぶくぶくは考え込んでしまった。
「双方の呪文が消える……ではなさそうだな?」
「ほう。直ぐには『氷結呪文と火炎呪文がぶつかり合ってお互い消える』とは考えませんか?」
ぶくぶくがそう思わなかった最大の理由は、ガンガディアの態度にあった。
「君は……氷結呪文と|火炎呪文
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ