暁 〜小説投稿サイト〜
彼は いつから私の彼氏?
4-8
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 昨日の朝 翔琉と駅で会った時、私は後ろめたくてろくな話も出来なかったのだ。土曜日の練習は1年生の強化が目的で、2年、3年生も出てきているけど、主に自分の調整目的で、コーチ達は主に1年生の面倒を見ているのだ。

 そして、練習終わる頃になって、私は石切コーチに呼ばれて

「水澄 スマッシュの練習ね 打ち込んできなさい」と、私相手にサーブを繰り出してきた。

「ダメ! もっと 上体を捻って思いきり振り切るのよー」「自分の打点まで身体持って行かなきゃー 打てないでしょ!」とか、いきなり厳しい声が飛んできて、嫌というほど球を繰り出してくるのだ。私がスマッシュを打ち込んでも、平気でコーチは打ち返してきていて、私の後ろには何人か1年生が球を拾ってくれるのだけど、私が空振りする度だから申し訳なかったのだ。しばらく、続いたのだけど

「お前はバカかぁー もっと 跳んでも良いから身体ごとをボールに持っていかなきやー返せないでしょ! 腕だけで返そうとしてもダメに決まってるじゃぁない! 打つ時はスキップしてもいいんだからね! モタモタしないでちょーだい!」

 ボロカスに言われながらも何度目かにスマシュが決まり出すと、コーチの返球が強くなりだして、それでも喰らいついていった。30分ぐらいやっただろうか

「まぁ まぁ 見れるぐらいにはなってきたわね もっと 自分で 武器を考えなさいよ 次は、相手の球を返す練習ね あなた ドンくさいから頑張んなきゃーね」と、ようやく解放されたのだ。

「なんなの 水澄 眼つけられてるのかしら いじめカナー 鍛えてるといえば そーだし あなた ドンくさいだってー うふっ」と、香ちゃんが寄ってきて言ってくれたけど・・・私はヘトヘトでどうでも良かったのだ。今は、そんなこと考えられないぐらいバテていた。

 もっと、気が重かったのはシャワーを浴びた後、香ちゃんに

「ごめんね 今日 知り合いと待ち合わせするんだ」と、別れて、震える手で電話帳の竹通一真さんを押した。

「もしもし 終わった?」

「はい 今 まだ 学校出るとこですけど」

「あっ そう じゃぁ 中央改札出たとこのマルシェの前で待ってます」と、直ぐに切られた。なんか、事務的な人と思いながら、指定されたところに向かった。

 そこは、直ぐにわかって、頭が出ているあの人もわかったけど、この前と違ってメガネをかけている。むこうも私のことわかったみたいだけど、手を挙げるとかも無く近づいてきて

「すぐに わかりましたよね 芝生公園に行きましょうか」と、手をつなぐでも無く、さっさと歩き出した。私も仕方なく後ろから付いて歩き出した。信号を渡って公園に入っても、すたすたと歩いていて、後ろから歩いている私は これじゃー 補導されているみたいだなって思い
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ