第23話
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。迎撃態勢に入る――と」
「了解しました。司令部へ報告します」
「それと、敵の戦力情報も送れ。前回よりも数は多い。恐らく中小艦艇が殆どだろうが…」
本日で4回目の接敵となるが…接触率があまりに増えている。今まで数日から1週間に1回あるか無いかであったのが、ここまで極端に活発化してくるという事は、恐らくは何かあるのだろう。
遭遇戦で確認された艦種にカラクルム級戦艦は含まれてはいなかった。巡洋艦や駆逐艦が殆どを占めていた。
今回も、カラクルム級は含まれていないだろう。…だがそろそろ大きな軍事行動があってもおかしくは無い可能性が、一概にも捨てきれない。
何せ、第11番惑星の件に際はカラクルム級のみで構成された250万隻もの大軍が攻め込んで来たのだ。
もしもカラクルム級のみで構成された250万隻もの超大艦隊が再び攻めて来たら、とても守備艦隊だけで対処するなど無謀で不可能に等しいだろう。そうなればもう、即時後退する他ない。
だが、それでも……軍人として、出来得る限りの事をしてみせる。この場に集う冥王星守備艦隊の面々は誰しもがそう思っていた。
「全艦、戦闘配置を。…全セレスター級に通達。――ミストラル戦闘攻撃機、T−65 Xウィング・スターファイター、BLB−Yウィング・スターファイター隊を投入し、奇襲攻撃を!」
ファイラ司令の指示に従い、冥王星守備艦隊は戦闘態勢に入ると同時に全セレスター級から戦闘機、爆撃機編隊が次々と投入されていく中、ファイラはふと思った。
ここ最近の戦闘でバスターレーザーによる撃退も少なからずあり、もし今回もそれが叶うのであれば早々に片を付けておきたいものだ、と考えていた。
(撃退と言ったら、地球軍の奴等は波動砲で撃退していたな)
波動砲といえばイスカンダルとの和親条約で使用を固く禁じた兵器であるが、地球政府ならび防衛軍最上層部はその条約を反故にしたことは、ファイラも聞いている。というか実際に波動砲を使用している場面を何度も目撃しているのだから、普通に分かるというものだ。
「…データ照合完了。メダルーサ級2、ナスカ級20、ラスコー級35、ククルカン級43―――以上!」
「メダルーサ級、か…」
FG300型偵察フリゲート艦U級に備えられている高度な索敵機能によって、従来の艦よりも広い索敵範囲を獲得している。その偵察艦が斥候役となって、本隊に対し迅速に情報を送り込むことが可能となったのだが、今回もまさに、この機能が彼女等にとって救いの手となっていた。
メダルーサ級という言葉を聞いたファイラ中佐は、この戦艦の危険性は十二分に理解していたことから、表情をより険しくしている。
「確かに、メダルーサ級なのだな?」
「私
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