第21話
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”ドサっ”
…だが、おかしい。全員が退出した筈の部屋では音が鳴った。音の発生元はオリビアがついさっきまで座っていた席からであり、音は席に座る際に発する音のようであるがそれは間違いでは無かった。暗闇の中で溶け込んでいる為、殆ど見えないが確かに1人の人物が席に座っていたのだ。
「…」
いつの間にか、照明は回復し、部屋は暗闇から解放された。
「…」
座っている人物は漆黒のローブを総身に纏い、目深までフードを被っている為、容貌はあまり分からない。
分かることは肌が薄い灰色で、ローブ越しでも凹凸とした部分が強調されていることがはっきりと分かることから女性であることが伺えるだろう。
「…」
俯き気味であった女性は顔を上げる。フードからチラっと覗かせる白い髪は揺れ、輝く黄色の双眸はドアを注視した時、またもや照明は消え去り部屋は暗闇に包まれた。
このまま暗闇に包まれるかと思えば照明は直ぐに回復し暗闇から解放されたと同時に、ドアが開かれた。異変に気づいた警備兵であるショックトルーパー数人が入室してきたのだ。
「照明に異常は見当たりません。キャプテン」
「そうか、では戻るぞ」
「「「了解」」」
…だがそこに女性の姿は無かった。
…それはまるで、幻影のように消え去ったかのようであった。
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