第21話
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今回の議題に入ろう」
「…それは、ガトランティスについて、かな?」
「そうだ、同志ステラ」
ガトランティスと聞いて一同は張り詰めた表情をした。
…ガトランティス。大小マゼランの覇者と名高いガミラスですら未だ何処にガトランティスの母星があるかすら掴めていない。
そんなガトランティスはつい先日、太陽系最果ての星である第11番惑星にガトランティス艦隊が現れた。その数は合計にして250万隻。
しかもその250万隻は全てカラクルム級で統一されており、ガトランティスはカラクルム級による円筒形砲台を作りあげ、ガミラスの人工太陽を利用して地球を破壊しようとしたというのが記憶に新しい。
「更にテレザート星宙域でガトランティスの動きが活発化している。偵察を務める次元潜宙艦の報告によれば多数の…守備艦隊を配備していることが分かった。加えて何処から運んできたのか岩盤を使いテレザート星を物理的な封鎖が、現在進行系で行われている」
「テレザート、か」
『…』
ミドガルドとしては250万隻がガトランティス全力の戦力であることを信じたい想いでいっぱいであったが…もしかしするとそれ以上の戦闘艦保有数がある可能性も、容易に捨てきることは出来なかった。
この場に集う者達は思う。備えなければ!、と。
「今やるべきことはガトランティスという脅威より備えることのみ。…備えなければならない」
勿論だ、とこの場に集う全員は強く頷いた。
やるべき備えることは4つ。
一つ…地球に増援として艦隊を派遣する。
一つ…デ・ブラン帝国に要請しデ・ブランに集う加盟国すべては防衛行動を1年、行うこと。中央総司令部を務めるのはデ・ブラン。
一つ…ミドガルド本部を中心とした防衛網の強化。
一つ…最後にテレザート星はオリビア統治者が対応する。
以上4つ。
最後のテレザート星の件に対し少なからず驚いた一同であるが「オリビア統治者なら」っと反対0で賛成となった。
「…ではこれにて解散とする」
会議の終わりを宣言する言葉を最後に会議は終了し、各々は会議室から退出していく。…だがオリビアだけは未だ席に座っていた。
オリビアは全員が退出したことを再確認した後、間近に人が居ても聞こえないくらいの静かな声音で呟いた。
「…まぁ、テレザート星は私どころか他の者も行かなくても問題は無いのだが。…ヤマトがそろそろテレザート星に着くし」
そういえば、と思い出したオリビアは苦笑いをしつつ会議室を後にする。
オリビアは退出しドアが閉まった瞬間、部屋を照らす照明が急に消えた。常時付いているのに、だ。…不調だろうか。
部屋は暗闇に包まれる。
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