第17話
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見て貰いたい」
ユリアはタブレット端末を私に渡してきた。それを受け取り、画面を見る。
「これは…」
「オリビアと同じ似姿をしたNPCが乗ったヤマトだ。そして今見てもらっているのは、元ヤマトの乗組員達」
何故、元ヤマトの乗組員だけなのかしら?
「疑問に思っている顔だね。その元ヤマトの乗組員だけが幻影を…太陽系全域に通信障害が発せられた最中に幻影を見た。知人、あるいは親しかった家族を、ね。そして幻影はこう言ったそうだよ。…ヤマトに乗れっとね」
なんでヤマトに乗る必要があるのかしら?それにこの事は…、
「…この事は私達の故郷、地球の政府は知っているの?」
「正解だ。寧ろ勘づいてもいるよ。そしてそれは我がミドガルドの七大ギルド統治者と最高指導者、いやギルド長も知っている。そもそもこの件の調査が始まったのはギルド長直々の指示だよ?はぁ、ギルド長直々ってそれってさ…」
セブンス・デイビターズ…通称、七大ギルド統治者は名前の通り、ミドガルドギルドを統治する存在。彼女等はミドガルドギルドで最も貢献している者達の集まりであり、そしてギルド長から統治者の称号を下賜されている。
その内の2人はステラとオリビアだ。
最高指導者=ギルド長はWSOプレイヤーのギルドにとっても最上官に当たり、ミドガルドギルドの創始者である人物。彼女は謎を呼ぶ存在であり、素性は謎に包まれていて分からない。
クローン軍団の創設に関しても、七大ギルド統治者主導によるものってなっているけれど、それ自体に間違いは無い。…が、実際のところはギルド長が案を出して、七大ギルド統治者へ案を渡したとも言われている。
七大ギルド統治者はギルド長の代理人…。
そのような存在の統治者達でさえ、ギルド長の素性を知るのは統治者達の中でも限られている。
事は重大、なのね…。
「まぁ、何がどうあれ、調査は継続する。変更しないし決定事項でもある」
そうね。はぁ、胃がキリキリするのは何故なの?まさかこの地球に向けられたエネルギー波は「危機が迫っています。頼りなのです」とメッセージを地球に向けているもので…。
一方の白色彗星は「滅ぼすから♪」の合図で、地球の危機に直面して関係しているってことは考え過ぎだわね。はぁ〜、でも考えると何故か胃が痛い。もの凄〜いキリキリする。
私はユリアとの団欒が終わった後、大使としての仕事をやっていくのであった。胃薬を忘れず飲んで…。
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