宇宙戦艦ヤマト2202
第15話
[3/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「敵艦隊、浮遊大陸へと引き返して行きます!」
戦況は少しずつではあるものの多数の艦艇とメダルーサ級2隻を撃破したことで優勢へとなりつつあったその時だった。敵艦隊が反転し、後退したのだ。…それだけでは無い。
「敵艦隊の後方、浮遊大陸基地の影から巨大な構造物が1つ出現!」
その報告に私は食い入るようにその浮遊物体を凝視してしまう。それは岩石で出来た十字架型の巨大構造物で、全長約八〇〇mは下らない巨大さである。戦闘艦でもない代物がガトランティス艦隊の中央を分けて逆進──即ち連合艦隊へ向けて前進してくるのだ。
前進をする未確認物体は敵艦隊の最前線である前面に移動したと思えば、その場で停止した。
しかも、よく見れば戦闘機にも満たないであろう、小さな一〇〇機もの物体が、周囲でリングを形成して回転していた。
…何をしようとしているのは分からないが私は下した。追撃せよっと。しかし、追撃するのはどうやら我々だけでは無く小破したゼルグート級1隻と50隻のガミラス艦隊も共に追撃。
命令を受け取ったミドガルド前衛艦隊は機関を最大にし、うねりを上げて追撃を開始した。
そこで新たな変化が訪れた。表面の岩石が突然としてひびが入り、瞬く間に砕け散って周囲へと飛び散っていったでは無いか。
まるで内側から外へ向けて圧力が解放されたようである。大小様々な岩石が周囲に向かって広範囲に飛び散っていく中に、岩石ではない明らかな人工物──つまり巨大な宇宙船(我々ミドガルドからすると驚かない…感覚麻痺しているな)が、連合艦隊の前に姿を見せたのだ。
それも五一〇mに及ぶ巨大な十字架に近い形状をしているが、直ぐにその巨大艦は体制を寝かせる──というよりも、これが本来の姿勢であり、偽装の為に艦の姿勢を縦方向に向けていたのだ。
ガミラス艦と似たような緑色の艦体色をしており、艦体形状はやや縦長のロケット型であるものの艦首の形状はマイナスドライバーの様に尖っている。艦首両舷と艦尾両舷には潜水艦にある様な、一対の安定翼らしきものを備え、艦底部にもT型の構造物四つが一列に並ぶ。
上甲板には、聳え立る巨大な艦橋構造物があるが、その艦橋もまた独特なもので固定式連装大型砲を土台として、その上に三連装砲塔を三基重ね置き、なおかつその天辺に艦橋が乗っているのだ。
地球、ガミラス基準で言えばアレは大戦艦クラスだ。確かあの艦艇の名前は、カラクルム級?
そして、後退した筈の敵艦隊は既に反転しており、その大戦艦の直ぐ後ろ列に砲塔を向けたまま居座っている。
「機関波動パターンはガトランティス特有のものと一致。アレは間違いなくガトランティスの戦艦です!」
…
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ