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スーパーヒーロー戦記
第16話 救出!バードス島
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ケーネ人は負けなかった。彼等は人知を超えた巨人を操り迫り来る豪傑達を次々に血祭りに上げて行った。
しかし、そのミケーネ人も相次ぐ天変地異の影響を受け高度な文明を残し滅び去ってしまった。
それから時は経ち、Dr.ヘル率いる調査班はバードス島へ上陸し、其処で古代ミケーネの伝説の巨人を発見したのであった。

「Dr.ヘル、これは正しく」
「うむ、正しくその通りだ兜博士。これぞ我々が長い間捜し求めていた古代ミケーネ人の遺産。古の巨人達だ」

その時、Dr.ヘルの中には一つの仮説があった。古代ミケーネ人が使用していた巨人とはそれはもしや巨大なロボットではないかと。
そして、その仮説は此処で見事に的中したのだ。
それを見つけた調査班は皆歓喜に震えた。

「皆! この巨人を我々の手で再び蘇らせよう!」

Dr.ヘルが音頭を取り、それを受けた殆どの調査班達が何の疑いもなく作業を行った。
誰一人、Dr.ヘルの企みに気づく事なく。
やがて、巨人の修復が完了した時、Dr.ヘルは遂に行動を開始した。

「皆良く聞け! 貴様等の働きのお陰もあって巨人達は無事に完成した。これよりこの巨人達を用いて世界を征服する。今日からこの巨人達を”機械獣”と命名する」

突然の発言に調査班の殆どが動揺した。

「Dr.ヘル。何を言っているんじゃ? それでは我々をどうするつもりなんじゃ?」
「もう貴様等に用はない! この機械獣達の試運転を兼ねて、貴様等を皆殺しにしてくれるわ! やれぃ!」

Dr.ヘルが持っていたバードスの杖を振りかざす。その杖の先から電波信号が発せられ、それと同時に機械獣が一斉に行動を開始。
調査班を次々と殺害し始めたのだ。
勿論、その悪の手は兜博士に迫ろうとしていた。だが、それを防いだ者が居た。

「危ない! 兜博士!」

咄嗟に兜博士に覆いかぶさる形で上に乗り、機械獣の攻撃から兜博士を守った青年が居た。
そう、その青年こそなのはの父高町士郎だったのだ。

「し、士郎君!」
「は、博士…お怪我はありませんか?」
「あぁ、これ位何ともないわい! それより君の方が重症じゃ! すぐに治療せねば」
「わ、私の事は構わず、逃げてください! 沖にボートがあります。それを使えば…逃げれます!」

その時の士郎は既に瀕死の重症を負っていた。
まともに歩ける状態ではない。そんな人間を連れては足かせにしかならないのは火を見るより明らかだった。
だが、それでも兜博士は士郎を捨てるつもりは微塵もなかった。

「馬鹿言え! お主やっと三人目が生まれたと舞い上がっておったではないか! その娘に寂しい思いをさせては父親失格じゃぞ!」
「ですが、このままでは私達二人共殺されます」
「なぁに、細工は流々仕上げをごろうぜろじゃ! 
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