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スーパーヒーロー戦記
第14話 湖の秘密
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力尽き地面に倒れてしまった。




     ***




その頃、円盤から外に出た一同は再び長い林道の中を歩き回っていた。

「あっちぃなぁ」
「そう愚痴るなよ旦那。夏は暑いもんだしさ」

そう言う滝の顔からも汗が滲み出ていた。
確かに夏は暑い。
しかもこの周辺は酷く湿気が高いため余計に暑さを感じてしまうのだ。

「もう少し周辺を調査しよう。それで何も無かったら先ほどの円盤に戻ろう」
「さ、賛成〜〜」

すっかりなのははバテ気味であった。
無理もない。
こんな険しい山道を少女の足で登るのは酷なのだ。
持ってきたタオルも既に汗で重くなってしまっていた。
どうやら今回は外れだったようだ。
そう思っていた時、ふとなのはは林の奥に目を向けた。
其処には、金髪の少女のシルエットがチラリと見えた。

「あ、あの子は!」

咄嗟に駆け出すなのは。

「お、おい! 何処行くんだよ?」

滝が叫ぶもそれすら振り切ってなのはは走っていった。

「一体どうしたんだ? なのはの奴」
「トイレじゃね?」
「生理現象ねぇ。そんじゃ俺達は待つっきゃないわな」
「本当にそうなのか?」

甲児と滝は待つ姿勢だったが本郷はどうにも腑に落ちない。

「少々気が引けるが少し近くに居よう。何かあった時に遠くに居ては助けられないからな」
「ま、それもそうか…こんな森ん中じゃ紙もないし」
「おいおい、ポケットティッシュを持つのはエチケットだろ? エキスパートさんはそこ等へんが抜けてるようだな」
「うっせぇやい!」

鼻っ柱を曲げる甲児であった。




     ***




円盤から出て来たダンは青ざめていた。

(一体あの子は何者だったんだ? 僕の正体を知りウルトラアイを奪っていった。何としても取り戻さなければ! ウルトラアイは僕の命なんだ)

ダンは先ほど円盤の罠に掛かってしまい気を失っていたのだ。
その隙を突き何者かに大事なウルトラアイを奪われてしまったのである。
完全な油断であった。
恐らくあの少女が黒幕であろう。
まだそう遠くへは行ってない筈だ。
急ぎ探そう。
そう思い再び森の中へ行こうとした時、突如湖の水が持ち上がりだした。
水しぶきを上げて、中から現れたのは一体の怪獣であった。

「しまった! 今の僕には迎え撃つ手段がない!」

ウルトラアイが無ければ今のダンは多少超能力が使えるだけの只の人間にすぎない。
今の自分ではとても怪獣の相手など出来る筈がないのだ。

「仕方ない」

ダンは腰のポーチの中から四角い箱を取り出して蓋を開ける。
中から小さなカプセルを取り出す。

「ミクラス、頼むぞ!」

そう言って怪獣に向
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