第一章
[2]次話
夫婦神の子供達
雄羊の頭を持つ創造と豊穣の神クヌムは妻のヘケトと共に人間を生み出した、彼等を土からそうしたが。
そのクヌムにだ、猫の頭を持つ女神バステトは尋ねた。
「あんた達の子供だけれど」
「何かあるのか?」
「いや、どうして作っているのか」
このことを言うのだった。
「一体ね」
「気になったか」
「だってね」
バステトは親しい様子でクヌムに話した。
「あんた達人間を土から作ったでしょ」
「私がこねてな」
クヌムはそうしてと答えた。
「そして妻が命を与えた」
「そうして生み出したわね」
「そしてな」
クヌムはさらに話した。
「今彼等は世に満ちているな」
「いいことをしたわね」
「そう言ってもらって何よりだ」
「そうよね、人間をそうして生み出したから」
だからだというのだ。
「あんた達のお子さん達はどうか」
「どうして生み出しているか」
「気になって聞いたけれど」
「数か月後わかる」
これがクヌムの返答だった。
「それでな」
「そうなの」
「待っていてくれるか」
「待つわよ」
バステトはあっさりとした口調で答えた。
「それじゃあね」
「それではな」
「ええ、じゃあまたね」
「数ヶ月後な」
「会いましょう」
こう話してだった。
バステトは数ヶ月待つことにした、するとだった。
その数ヶ月後だ、バステトはクヌムに納得した顔と声で言った。
「わかったわ」
「それは何よりだ」
「いや、どうやってね」
「我等の夫婦が子供を作るか」
「考えたけれど」
「人間はな」
自分達が生み出した彼等の話もした。
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