第二章
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「これがね」
「いいものじゃないな」
「かなり嫌だったわ」
「こんなに白馬が似合わない国はないな」
「国自体がなの」
「ああ、あの変な行進がな」
「膝髷内で足やけに上げる」
こう佐紀に言った。
「あの行進ね」
「そっちだろ」
「そうね、そっちの方がね」
そのクラスメイトも他の娘達もそれはと頷いた。
「そうよね」
「あの国には似合うわね」
「正直イメージ滅茶苦茶悪い国だしね」
「白馬よりあの行進よね」
「あの変な行進の方が似合うわよね」
「そうだろ、白馬が可哀想だろ」
佐紀はこうも言った。
「ついでに言うと将軍様太ってるけどあそこの人達はな」
「餓えてるのよね」
「実際将軍様以外ガリガリだしね」
「どう見ても食べてないからね」
「そうよね」
「ちゃんと国民の人達食わせろよ」
佐紀はこのことは忌々し気に言った、そうしてだった。
それからも北朝鮮の話をしたがある時にだった、昭和天皇の軍の閲兵式の時の映像モノクロのそれを観た、それで兄に言った。
「昭和天皇が白馬に乗られて閲兵式出られてたよ」
「戦争前は普通だろ」
兄は家の中で言ってきた妹にこう返した。
「別にな」
「おかしくないか」
「ああ、自衛隊じゃなくてな」
当時はというのだ。
「皇軍でな」
「陛下が閲兵式に出られてか」
「当然だろ」
「そうなんだな、それで白馬に乗られてたけどな」
そうしていたがというのだ。
「それがな」
「どうだったんだ?」
「絵になってたよ」
この方はというのだ。
「軍服の着こなしも姿勢もしっかりしておられて」
「だろうな、あの方は立派だったからな」
「ああ、しかし将軍様が馬に乗ってもな」
佐紀はここでもこの人物の話をした。
「前のな、そうしてもインパクトあるだけでな」
「変だよな」
「それでも昭和天皇だとな」
この方ならというのだ。
「違うわ」
「本物の方だから」
「本物?」
「本物の国家元首、エンペラーだろ」
「ああ、天皇陛下って英訳したらね」
そうすると、とだ。佐紀も頷いた。
「皇帝だからね」
「それで世襲制の共産産主義なんてな」
兄は忌々し気に言った。
「有り得ない国の将軍様と比べらたらな」
「全然違うわね」
「だからな」
それでというのだ。
「全く別物に見えるんだよ」
「天皇陛下と将軍様だと」
「同じ白馬に乗ってもな」
「そういうことね」
「ああ、ただ日本の皇室は反対でな」
兄は忌々し気な感じをさらに高めて話した。
「北朝鮮の将軍様がいいっていう奴もいるんだ」
「アホでしょ、その人」
佐紀はそうした人の話を聞いて瞬時に冷めた目になって述べた。
「間違いなく」
「しかしそのアホもな」
「いるの
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