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恋姫〜如水伝〜
四話
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「そのようなやり方で本当に連中が改心すると思っているのか」
「私もそこまで簡単だとは思っていない、逃げ出す者や狼藉を行う者が出てくるだろう。そんな奴らは改めて処断すればいい、だか窮したあまり賊を働いた者は今だけでも助けて貰いたいと思っている」
二人の意見を聞き華琳は決断した
「如水の意見を取りましょう。秋蘭、あなたの意見もわかるしそうするのがいいと思うわ、でも窮したあまり賊を働いた者を処断するだけでは救いが無いわ。今は寛容を示してやる事が必要。連中が賊を働いた事は事実としても如水の言う様にそれは為政者の問題。私もそんな連中が許せないわ、彼らには機会を与え改心するようにしましょう。荒事には慣れているだろうし私の兵として管理すれば滅多に狼藉を行えないわ逃げる者はその時に処断すればいいだけの事」
「しかし、華琳さま連中に寝首を掻かれるやもしれませんが」
「その様な事が無いように教育すればいいだけの事、その為にあなた達が居るのでしょう」
「わかりました、仰せのままに」
「私も言い出した以上、最善を尽くそう」
二人が頭を下げると華琳は明日の為に休む様に命じた

翌朝

華琳は兵の前に立ち捕らえた賊を軍に加え兵役を課す事を伝えると兵たちに動揺が走った
それを鎮めるように華琳は声を張った
「諸君の気持ちもわかる、だが居場所をなくし賊を働いてしまった者を私はむざむざと殺すようにしたくは無い。家族や仲間を殺された気持ちは汲むが今は抑えよ、彼らは私が責任を持って管理し更生させてみせる、それでも気が済まねば私の首を刎ねよ」
華琳の声を聞き兵士達は納得し、捕らえられていた賊の中にも涙を流し感動した者が多く居た
「これより帰陣する。皆、出立せよ」
そう言って一万以上に増えた曹操の軍は陳留に向かって進んでいった。



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