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Fate/stay night 戦いのはてに残るもの
目覚めた先で
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びながら、紅蓮の大地をひたすら走り続ける。途中で倒れていた子供や大人を見かけたようだが、既に死んでいた。切嗣はそれを見る度に泣きながら叫び続けている。
「よかったまだ息がある!」
探し続けて数分、いや数時間が経過した時まだ息がある赤茶色の髪をした少年を発見した。
だが少年は見るからに瀕死の状態であり、何時死んでもおかしくないと言える状態であった。
切嗣は治療魔術が出来ない為に、この少年の傷を治すことは出来ない。瀕死の状態の少年を助ける為に、切嗣は自身の体内に埋め込んでいたセイバーの宝具 全て遠き理想郷(アヴァロン) を体内から取り出し少年に埋め込むことで少年を救った。
「ありがとう。生きててくれて……」
少年を抱きしめながらそう呟く切嗣。その顔は、心から安堵して安心をした表情に見えるだろう。
「………………嗣」
「大丈夫か!」
少年を抱きしめていた時、前方から声が聞こえ切嗣は前を見てみると、少年と同じぐらいの年の黒髪の少年が倒れていた。
慌てて赤茶髪の少年を抱えながら、黒髪の少年に駆け寄る切嗣。少年の状態を確認すると、再度安堵の表情を浮かべる。
「よかった、こっちの子よりも軽症だ。……ありがとう、君も生きててくれて」
黒髪の少年に涙顔でお礼を言うと、切嗣は黒髪の少年も赤茶髪の少年と同じように抱えて走り出した。
目が覚めたら、真っ白い天井が目に入った。先程までいた地獄ではなく、何処か建物の中に俺は寝ているようだ。
上半身だけ起こし、両隣を見てみると同じように身体に包帯を巻かれた、子供達が俺と同じように寝ていた。どうやら此所は病院の中のようだ。
「どうして俺は病院に?」
暫く考えていると、病室の入り口のドアが開いた。中に入って来たのは、黒いコートを着た黒髪のボサボサの髪型の男と、赤茶髪の同い年ぐらいの少年だった。
「やあ、目が覚めたみたいだね。突然だけど孤児院に行くか、知らない叔父さんと一緒に行くのとどっちがいいかな?」
コートの男は笑いながら俺にそう告げる。微かにだが、確かこの人は俺が最後に見たあの時の人だろう。
俺は特に何も考えずに、男について行くことにした。何故だか分からないが、あのまま病院に残っていたら何か自分に、よからぬことが起きるような予感がしたからだ。
それも単純な危ない予感ではなく、後々命に関わるほどのことになる予感がした。
一緒に行くと答えると、男は嬉しそうに笑い手続きをすると言って、病室を出て行った。数分経った後に、戻ってきて荷物を纏めた後男は俺と手を繋ぎ歩き出した。
病室を出る時に、再度振り向き病室内を見た後に、俺は男と少年と一緒に病室を後にした。
「これから宜しく、彩雅(さいが)君」
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